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 岡谷市のイルフ童画館で行われた朗読会&コンサート「夏の終わりに~村井美樹が武井武雄の世界を読む~」が無事に終了しました。

当日は満員御礼!たくさんの方にご来場いただきまして、本当にありがとうございました(^_^)

「夏の終わりに」ということで、衣装は2人とも浴衣で。

 

会場はイルフ童画館の絵本ライブラリー「はらっぱ」にて。

スクリーンの画像を見ながらトークをしたり、寒川晶子さんのピアノ演奏と共に朗読したり。

写真は武井武雄さんとの出会い。神保町の呂古書房で見つけた「愛蔵こけし図譜」。

きっかけはこけしでした。ちなみに晶子ちゃんと初めて知り合ったのも、西荻窪のこけしイベントだったという…(笑)

そして、昨年の春、日本橋高島屋の「武井武雄の世界展」につながるわけです。

 

「星曜日」「風曜日」「花の魔法」

武井さんのタブロー画を見ながら詩の朗読をしました。

写真は私の好きな「星曜日」の作品。

 

そして、メインの刊本作品!

武井さんは「本の宝石」と呼ばれる139冊の刊本作品を出版されています。

本が出来上がるまでのエピソードなど、トークを交えつつ朗読していきます。

美術品なので、本当は手袋をしないと触っちゃいけないのだけど、今回は特別に直に触らせてもらえました。

どきどきして手汗が心配でしたが(^^;)やっぱり、本物はいい…!

本を開くだけでスっとその世界に入っていける。

一枚一枚ページをめくっていく喜び。間近で味わう美しさ。本の手ざわり。ぬくもり。

幸せで貴重な体験でした。


 

取り扱った作品は、寄木細工できた本『木魂の伝記』

この寄木細工を作った小田原の職人さんのエピソードが壮絶すぎて…!

まさに寄木に魂が宿っているなぁと思わせる本です。

 

 
 
 ゴブラン織りでできた本『笛を吹く城』。

一度紙に印刷した絵を糸状に割いて(!)横糸に、本物の絹糸を縦糸に織り上げた本です。

2人の西陣織の職工さんが担当されたそうですが、途轍もなく手間がかかっただろうなぁ。

 

 

螺鈿細工でできた本『人魚と嫦娥』

富山県高岡の3人の職人さんが担当されています。

「嫦娥」とは月の異名。中国の神話「嫦娥伝説」が由来だそう。

本もため息が出るほど美しくて、お話も切なくて、刊本作品では一番好きな本です。


他にも、カステラみたいなふわふわの紙でできた『提灯の詩』、私が初めて買った本『平和白書』を朗読したり、その他オススメの刊本作品を紹介したりしました。

 
 
そして…

タブロー画の「青の魔法」、「空のむこう」、
銅版絵本『地上の祭り』の一篇目にある「誕生」

絵に付けられた詩文に曲を付けて3曲歌いました。

「青の魔法」では生まれて初めて作曲にも挑戦!

いやー、歌はめちゃめちゃ緊張してしまいました(^^;)

晶子ちゃんが作曲してくれた曲も素晴らしくて、もっとブラッシュアップしていつかまた歌いたいです。
 
 
 
ご来場いただいた皆さんへのお土産は武井さんが昭和11年頃、日本全国のお菓子をスケッチして本にまとめた「日本郷土菓子図譜」より、京都尾張屋さんの「京都蕎麦ぼうる」。

私も晶子ちゃんも京都出身なので、京都みやげにしました(^^)

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さっくさくで噛みしめるほどに優しい甘さが広がっておいしい!

武井さんが食べたものと同じ味を味わえるっていいですよね。


そんなこんなで、いろいろ課題もありますが、とても楽しい朗読会&コンサートになりました。

少しでも武井武雄作品の魅力が伝わっていれば嬉しいです。

最後になりましたが、機会を与えてくださったイルフ童画館館長の山岸さん、職員の小平さん、斉藤さん、イルフのスタッフの皆さん、大変お世話になりました。

またぜひ、こういう朗読会ができたらいいな…!