桜色の雪化粧・・・
 
微かに 小さく  さよならを告げる白い花びらたち
 
束の間のさくら
 
・・・・
 
久しぶりにベートーヴェン作曲のヴァイオリンソナタ第9番クロイツェルを聴く。
最高傑作ともいわれ、かつて私も虜になり練習した曲。
寝ても覚めても、クロイツェルのメロディが頭の中を駆け巡っていた10代の頃。
 
ヨーゼフ・シゲティとクラウディオ・アラウの演奏を聴きながら
小さくサヨナラが聞こえ
記憶の中の思い出が、走馬灯のように駆け巡ります。
 
トルストイの短編小説は、このベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第9番に触発されて書かれました。
そして・・・最近あるところで見かけた里中満智子著の漫画クロイツェルソナタ。
クロイツェルとあっては、読まずにいられず、パラパラとめくってみました。
 
何と言いますか・・
音楽で通じ合ってしまったら、何者も敵わずといったところでしょうか。
里中さんは、ベートーヴェンの曲から感じ取って書かれたのでしょうか。
抑えきれない心模様・・心と頭とは別なのか・・最後はやはり心のままになのでしょう。
短いストーリーの中に、ギュギュッと詰まった愛のかたちが読み取れます。
 
これから黄緑色の風が吹く・・・
10代の思い出は新緑のように眩しい。