嫌われミキコ番外編。

最近、負の連鎖が止まらない。
愛犬との別れ。
17年勤めた会社を実質クビのような形で去り、
追い打ちをかけるように更年期障害と適応障害のダブルパンチ。

「これはもう、自分一人の力ではどうにもならない。何かにすがってでも、この流れを変えねば」
そう思い立ち、藁をも掴む思いで行ってきました。

浄霊。

我ながら、ついにその領域まで足を踏み入れたか……と、会場に向かう足取りは鉛のように重め。

当日は少し早めに到着。
こういう時、人はだいたい一番後ろの端っこに座るものです。
私も例外なく、“いつでも逃げ出せるための確保席”へ着席。

会場を見渡すと、男女比はほぼ半々。
現代社会、みんな何かしら目に見えない重荷を背負って、ギリギリのところで生きているのだなと、妙にしみじみしてしまいました。

いざ、浄霊スタート。

解説の方が「今、上の方にモヤが見えます」「光が降りてきています」などとライブ感たっぷりに実況してくれるのですが……。

私には、何も見えない。

モヤどころか、あまりにシビアな現実しか見えない。

そのうち周囲では泣き出したり、震え出したりする方もいて、会場はなかなかのクライマックス感。
一方の私は、緊張からか右肩がガチガチに凝ってくる始末。

術後には「視界がクリアになります」「体が軽くなります」とのアナウンスがありましたが、正直な感想は、

「特に変化なし」

視界はいつもの曇り空だし、重くなった体重だって1ミリも軽くなっていない。

そしてラスト。
「お守り、5,000円です」

ここで本日一番、心が動きました(悪い意味で)
「仕事を失った私に5,000円はデカいぞ……」という、あまりに切実な現実。

その後、先生と個別にお話しできる時間もありましたが、私は静かに退場。
もう十分。私の今の絶望は、5,000円のお守りでどうにかなるほど、ヤワなもんじゃない。

帰りの電車は激混みなのに、なぜか目の前の席だけがポッカリ空いている。誰も座らない。私も座らない。
「もしやこれが浄霊の効果……?」なんて謎の心理戦を楽しみながら帰宅。

すると、家に着いた瞬間に突然、「掃除スイッチ」が発動。

キッチンの棚を大移動し、鏡をピカピカに磨き、部屋中の埃を払い始める私。
もしかすると浄霊で祓われたのは「霊」ではなく、絶望に沈み込んでいた私の「やる気ゼロ期間」だったのかもしれません。

結論。
浄霊の劇的な効果は分からなかった。でも、部屋は少し綺麗になった。

「最悪な日」の連続だったけれど、今日だけは「悪くない日」だったと言えそうです。