どうも、嫌われミキコです
「私も、あっち(ドリフト)側に行く」
そう決意して、納車したてのミニカダンガンで夜の峠に乗り込んだ18歳の私。
頭の中ではユーロビートが鳴り響き、華麗にコーナーを駆け抜ける自分の姿をイメージしていました。
気合十分でアクセルを踏み込み、峠のカーブに突っ込んだその時。
背後から「ガタンッ!」という不穏な音が響きました。
…………。
なんと、ハッチバックが全開。
閉まりが甘かったのか、それとも私の気合が車体に伝わりすぎたのか。
テールランプが夜闇を照らすはずが、私の車は「パカァ……」と口を開けたまま、山道を爆走。
後ろを走っていたガチ勢の走り屋たちは、さぞかし驚いたことでしょう。
その後、ギャラリーの男の子たちに言われた一言がこれ。
「おねーちゃん、それ斬新な『低コストダウンフォース』だね!」
……ダウンフォースって、ただの半ドアだよ!!(笑)
ハッチバックを全開にして「低コストダウンフォース!」なんてギャラリーに失笑された、私の峠デビュー。
そこから私は、ある残酷な事実に直面します。
「……私の車(FF)、ドリフトできないじゃん!!」
当時の私は無知でした。前輪駆動の軽自動車で、イニシャルDみたいなドリフトをするのは至難の業。
絶望に打ちひしがれた私でしたが、そこで「グリップ走行」という道を知ります。
「滑らせられないなら、誰よりも速く曲がればいい」
そこからはコーナリングの鬼と化しました。
アルトワークスに乗り換え、ダウンヒル(下り)でひたすらコーナーを攻める日々。
でも、心の奥底にある「横に滑りたい」という本能は消せませんでした。
そんな時、運命が動きます。
走り屋仲間のひとりが、とんでもない提案をしてきたんです。
「俺のシルビアK's(通称:カス)と、お前のアルトワークス、交換しない?」
シルビアK's。
当時の走り屋にとって、それはまさにドリームマシン。
もちろん、後輪駆動(FR)。「滑る」ための車です。
迷いはありませんでした。
その頃には、3年半付き合ったジュノン似の彼氏とも、ほぼ別行動。
優しくて穏やかな彼との時間は、刺激を求める私には、少し退屈に感じ始めていたんです。
「私はもっと、ヒリつくような場所
そう、ドリフト天国に行きたい」
優しい彼を置いて、私はひとり、漆黒のドリームマシンに乗り込みました。
いよいよ、本当の「ドリフト」への扉が開かれます。
次回、「シルビアK'sと格闘編」。
私の人生、またしてもブレーキが壊れてしまいました・・・
