五感が静かにひらく時間
日本には
「道」と呼ばれる文化があります。
茶道や華道のように
所作や時間を通して
自分を整えていくもの。
その中のひとつに
「香道」があります。
香りを楽しむというよりも
香りを通して
自分の感覚に戻っていくような時間。
香りは、
嗅ぐものだと思っていたけれど、
香道では、
「聞く」と言います。
取りにいくのではなく、
静かにしていると、
自然に届いてくるもの。
今はアロマテラピーのように、
香りを楽しむ文化が身近にありますが、
日本には昔から、
こうして香りと向き合う時間がありました。
昔は武士や貴族が、
心を整えるために大切にしていたものです。
強く感じようとしなくても、
ただそこに在るものに、
意識を向けていると、
五感が静かにひらいていきます。
思考も、
少しずつ落ち着いて、
気づいたら、
「今ここ」に戻っている。
何かを変えようとしなくてもいい。
整えようとしなくてもいい。
ただ、
そこに在るものを感じていると、
自然と、
静けさに戻っていく。
その中にある、
香道という在り方は、
今の私たちにも、
とても大切な感覚だと感じています。
またどこかで、
この感覚に触れる時間も、
ひらいていけたらと思っています。
