さぁ、泣いても笑っても最終日の朝である。

今日の予定は11時に友人達と待ち合わせて美容室に行き、お昼を食べに行く。
その後は再びひとりでどこかの街に行く事にしていた。
何度迎えても寂しい帰国日の朝だが、こうして楽しい予定を入れておくと元気が出る。

「大好きな台北で大好きなことをたくさんする!」

それが今回のおばさん台北ひとり旅のテーマであったように思う。

まずは歯磨き・洗顔・メイクを済ませ、荷物をザッと片付けてしまおう
いつもならてきぱきしている夫に任せてしまうパッキング作業(知らない間に済んでるのだから驚きだ)だけど、私だってやればひとりで出来るんだ!
帰国便では荷物を1つ預けられるように手配していたので、機内持ち込み可の小さなスーツケースに詰め込めるだけ詰め込るよう、まとめておいた(しかし空港で測ったら11キロしか無かった…。いや、機内に持ち込めるのは10キロまでだからどちらにしても預けないといけないが、何か悔しい…もうちょっと重量があるものを買えば良かった)。

とりあえずパッキング作業は一旦中断し、朝ごはんを食べに一階に下りる。
前日にはマッシュルームのオムレツを中心とした朝ごはんプレートにしたので、この日はアメリカンブレックファーストにする予定だったが、暑さのせいか気が変わりミューズリーとミルクの朝ごはんプレートに決定した。

いまいちシリアルとかミューズリーとかグラノラの違いがわからんおばさん。
最近は暑い日が続くので自宅でもグラノラとフルーツなどを朝ごはんにしている。
かぼちゃのポタージュも優しい味で美味。
自分で作るとつい強めに味付けしてしまう事を反省。

前日は飲み物もアメリカンコーヒーだったのでこの日は紅茶にしてみる。
このホテルはこのカフェも含めて本当に居心地が良かった。
ひとり旅の基地としてもばっちりだった。
*ホテルに関しては後日「勝手に滞在先レポート!」で書く予定です。

再び部屋に戻り、パッキングを完成させて忘れ物がないか指差し点検し、3日間お世話になった部屋を後にした。
来た時と同じようにロビーでチェックアウトして(気分は到着時と全く違うが…)午後まで荷物を預かってもらう。
まだ少し早いが長安西路でタクシーを拾い、友人達のホテルへ向けて出発した。
車内から「もうホテルに着くけどロビーで涼んでるから準備が出来たら来てください」とLINE。
「次来る時は夫とだな」と思いながら南京東路の街並みを眺めた。

友人達が滞在しているグリーンワールドホテルに到着し、ロビーで待っているとしばらくして彼女達が現れた。
ではでは、と早速美容室へ出発!
旅行前に「台湾シャンプーがしたい」と言う希望があったので、ホテルから近いと思われるA boutというサロンが評判が良いというネットで見つけた記事のリンクを事前にさちこさんに送っておいたのだ。
実は現在はそこに書いてあった場所と違う場所に移転してしまっていた後だったが、さすがさちこさん。
ちゃんと調べ直してくれ、前日に3人で行ってとても良かったと話してくれた。
それを聞いて「行きたい!」と騒ぐ私と共に、今日もう一度いっしょに行ってくれるのだ。

そして…彼女達から何とサプライズプレゼントまで頂いてしまった…!

この美容室の移転の事と言い、前日のスパの予約の事と言い、詰めが甘い半人前ガイドの私の台北案内だったのに…。
どこにお連れしてもとても喜んでくださるので、こちらこそとても嬉しかったのだ。
本当はこんなプレゼントまでして頂く資格はないのだが、でもすごく嬉しい…。

*さちこさん、Iさん、Nさん、こちらこそ本当にありがとうございました!
また機会があったらどこかへ(台湾でも韓国でも)ご一緒出来たら嬉しいです。

到着したA boutは、小さめで地元の人中心に賑わっている美容室だった。
ガイドブックなどには中山や永康街のお高めのサロンがよく載っているが、そういうサロンでも小林や國際などのチェーン店系サロンでも、こういう日本にも普通にありそうな街のサロンでも、台湾シャンプー(ヘッドスパなども含む)自体の技術にはそんなに変わりがないと思う(日本人目線で正直に言うとちょっぴり雑な所があるのも同じだ)。
違いと言えば、使ってるシャンプーがジョンマスターズやケラスターゼなど日本でもお馴染みのものだったり、頭皮の地肌の角質を取ってくれたり、マッサージの時間が長めだったり、トリートメントをしっかりしてくれたり、アロマオイルを使ったマッサージを施される事だろうか。
本格的なヘッドスパサロンに行けばまた違うのだろうが、そこまで行けばもうエステの範疇(値段も高い)であろう。

このA boutが評判の良い理由は何と言っても「親切さ」であると思った。
にこにこと優しく感じの良い接客で、 ちょっと顔に手が当たったぐらいでも(触られた程度)、「ごめんなさい!大丈夫?」とこちらが恐縮するぐらい訊いてくれたりする。
何をするにしても気配りを欠かさない接客をしてくれるのだ。
台湾の美容室でシャンプーしてもらうと、日本とは比べものにならないぐらい丁寧にブローしてくれるが、こちらのお店ではそれにプラスして編み込みなどを(自分では出来ない技)施してくれる。
Iさんなんて編み込みで花が作られていて(髪でよ!)、一同びっくり!&「めっちゃ可愛い!」の嵐だった。
あまりこの辺りに滞在しないから知らなかったが、また台北に行く時はぜひ行きたいサロンである(お客さんの中には日本人駐在員の奥様らしき方の姿も見えた)。

「気持ち良かったなぁ〜」「さらさらになったな!」「また行きたいわ」と口々に言い合い、お昼を食べるために移動した。

せっかく台湾に来たのだから、小吃も食べて欲しいと地元の方にも日本人観光客にも人気の梁記嘉義鶏肉飯へ案内した。
しかし、ちょうど昼時でなかなかの混み具合だった。しかし、前に訪れた時にもいらっしゃった店員さんが「ここに座りなさい」と席を作ってくれる。
あと、テイクアウト(外帯)の人が多いので並んでいても見た目ほど待たないのが台湾のこういう食堂である。

メニューを見て注文したいものを伝票に書き込んだ。
それを再び先ほどの店員さんに渡すと「目玉焼き、鶏肉飯に乗せる、美味しいよ!」と言ってくれたので、実は「今回目玉焼きはいいかな。鶏肉飯の味がよくわかるし」と思ったが、やはり店の人のおすすめには逆らえないので注文した。
それはこの店でだけではない。

私の台湾旅行でのポリシーは「台湾人に勧められたらよっぽどの事がない限り断らない」なのだ。

もちろん、しつこいセールスや怪しげなものに関しては(そんな事滅多にないけどさ)きっぱり断ってるのでご安心を。
台湾のスープの美味しさもぜひ味わってもらいたかったので、スープを二種とキャベツの炒め物も併せて注文した。

鶏肉飯と半熟目玉焼き。
半熟目玉焼きを鶏肉飯に乗せて親子丼にして頂こう!
そして何でもないキャベツ炒めがこんなに美味いのか!と感動の炒高麗菜。
スープは金針赤肉湯と苦瓜排骨湯。
どちらも台湾ならでは、の味。

時間的に周りに人も多く、若干気が急くような落ち着かない雰囲気だが、このお店の鶏肉飯は本当に美味しいのでぜひ食べてもらいたかったのだ。
「どうかな?美味しいかな?」と思って彼女達を見ると「美味しい!」と口々に言っていてほっとする。
あぁ、良かった。
*混んでる時間を避けて行くと落ち着いて食べられます。
店内にあるおかずのケースからいろいろ選んで持ってくるのも楽しいし、美味しい!

というわけでさちこさん、Iさん、Nさんとのお別れの時間が来てしまった。
普段は当然だが大阪で会うさちこさんと、台湾でいろんなことをしているのがとても不思議で、でもとても楽しかった。
IさんやNさんとは初めてお会いするとは思えないぐらい、たくさんお話をして楽しく過ごす事が出来た。
また大阪でお会いしましょう!とまた会える事を信じてMRT松江南京駅の階段を下りた。

ここから先はまたひとり。
残り少ないひとり旅を続けよう。