うとうと昼寝する事1時間。
目が覚めてスマートフォンを見るとさちこさんたちから連絡が来ていた。
彼女たちは朝から故宮博物院と台湾シャンプーをしに行っていたらしい。
そしてホテル近くにある日本人経営のラーメン店に行ったんだそうだ。楽しそう!
起き上がってLINE電話(本当に便利な時代だなぁ!)を掛けた。
今何してた?の声に「寝てた〜!」って言うと「やっぱり!」と言われた。あ、バレてた?
今からそちらまで行くね、と言ってくれたのでロビーで待ち合わせる事にした。

今からみんなでお出かけだ!

ホテルのロビーで合流し、早速通りに出てタクシーをゲット。
行きたい店の住所を書いたものを見せると、運転手氏が了解してくれたので全員でタクシーに乗り込んだ。
行き先は富錦街にあるサニーヒルズ(微熱山丘)。
今や日本にもある、超有名なパイナップルケーキのお店だ。
今回夫から「新商品が出たらしいから買って来て」との指令があったため、お店まで久々に行くつもりだったが、皆さんも「行ってみたい!」との事だったので付き合ってもらう事になった。
中でもNさんは一度お土産で貰ったパイナップルケーキが全く美味しくなかったので、美味しいパイナップルケーキを食べてみたいとの事だった。

パイナップルケーキで不味いやつ…どんなやつだったんだろう?
私はパイナップルは普通に好きだが特別に好きと言うわけでもない。
しかし、大抵のパイナップルケーキは美味しく頂ける(スーパーなどで売ってるやっすいやつでも)。
その中でどこのが一番美味しいか?と訊かれたら、やはりサニーヒルズのものと答える(佳徳も好き。二軒とも有名過ぎてベタかも知れないが…)。
高級ホテルのベーカリーが作ったものも食べたことがあるが、ちょっと生地がこってりし過ぎと言うか、とにかくサニーヒルズぐらいの味が生地・パイナップル餡共にベストなのだ。
台北店(本店は南投県)はお店もお洒落で可愛いし、気前の良い試食(現品丸々一個+お茶)もあるので買う前に味も確かめられて良いと思う。
周辺の富錦街も台北の他の街とは一味違うので、そういう街がある事もぜひ知って欲しかった。

サニーヒルズ台北店。
松山空港利用の方にとっては帰国前にサクッと寄りやすい便利な立地なのだろう(関空からは松山便は無い…)。

いつものように観光客で混雑した店内だが、店員さんがしっかり席を見つけてくれ、パイナップルケーキとお茶を出してくれた。

気前良く丸々一個!

そして夫に指令を出された新商品はラスクだった。
私はラスクってそんなに好きではないのだが、サニーヒルズの新商品のラスクはカステラをラスクにしたような、上品な感じのもので美味しかった。
パイナップルケーキは重いので(文字通り重量的に)ラスクのみ買い求めて店を出た。

富錦街をみんなで散策。
と言うか、散策したかった私にお付き合い頂いた。
戦後に米軍が整備した街なだけあり、台北の中心地とは雰囲気が全く違う。
違うが、いきなり炒飯の屋台があったり(実は台湾で美味しい炒飯の店一位になった民生炒飯專賣店。残念ながらこの時間はお昼休憩の時間だった)、お洒落なお店に紛れて普通の自転車屋さんがあったりして、やはりここは台湾だと感じるほっとする風景を作り出していた。

「淑女車」って要するにアレよね?ママチャリ?

強い日差しの中、いよいよ富錦街のメインストリートへ。
アーバンリサーチやビームスなど日本のアパレルショップもある。
この辺りはかつて私が東京で暮らしていた頃の同潤会アパートがあった頃の代官山にとても似ている気がする。
初めてこの街を訪れた時からその印象は変わらない。

暑さから避難するために、この辺一帯で幅を利かせているFujin Treeグループのカフェに入る事にした。
台北の午後には豆花やかき氷で休憩も良いが、お洒落なカフェで一休みする方が本当のローカル的な過ごし方なのではないか?と思ったりも(もちろん人それぞれだ)。

お洒落な台北っ子に混じって小休止。

こちらでは先にそれぞれ欲しいものを注文し、会計してから席で待つシステムのようだった。
というわけで、レジがあるカウンターのそばにあった見本?のケーキを見たら、コーヒーだけのつもりがやっぱり甘いものも!となる我々。
私はティラミスに決定。

チーズの部分が酸味控えめでまろやか。
普通のも好きだがこれも美味しい!

カフェで友人達と甘いものとお喋りで過ごす午後は素敵だ。
この後どこに行きたいかなどを訊き、スケジュールを決める。
龍山寺に行きたいとの事なので龍山寺に決定!
「台北一のパワースポット」ってガイドブックに書いてあるから惹かれるのも頷ける。
かく言う私も台北に行くと毎回訪れる場所である。
富錦街→龍山寺、という街の変化にもきっと驚かれるはずである。


Fujin Tree353CAFEを出た後、隣のセレクトショップのFujin Treeに寄らせてもらう。
可愛いピアスを発見したが、微妙に高くて断念…。
というわけでタクシーで龍山寺へ。


龍山寺到着。
初めての見る廟の細工などの美しさにしきりに感激していらっしゃった。
お参りを済ませ、お守りを購入。
我々一同きっとパワーをたくさん得られたと思う。

そしてパワーを充電した私たちはなぜか龍山寺駅の改札の前にある日系のドラッグストアTomod'sで大フィーバー!
そう、お土産品購入の為にだった。
最近は日本のドラッグストアでも売ってる台湾の「我的美麗日記(私の綺麗日記)」のシートマスクをお土産にしたいとの事だったのでドラッグストアに寄ったのだが、まさかあんなに楽しんでくださるとは…!
私おすすめの韓国コスメや韓国の生理用品まで買って行かれるとは思わなかったので、ちょっと嬉しかった。
そう、ここにも台湾・韓国・日本のコスメや日用品などがたくさん売られていたのである!

しかし、この場所は前はコスメドだったはず。
まぁ、台湾も店の入れ替わりが激しいしな…と思って隣のセブンイレブンに行って大ショック!
以前はこのセブンイレブンにOPENちゃん(台湾のセブンイレブンのキャラクター)グッズがたくさんあったのに、ほとんど無くなっていたのだ…。
これから私はどこでOPENちゃんグッズを探せば良いのだろう?

さて、気持ちを切り替えて中山まで移動しよう。
MRTに乗り、まずは西門町へ。
そこで板南線から松山線に乗り換えて中山へ。
龍山寺駅から中山だと台北駅で淡水線に乗り換える方が多いと思うが、混んでる台北駅で乗り換えるより西門町で松山線に乗り換えた方が楽である。
かなりピンポイントな裏技(?)だが覚えておいて損は無かろう。
中山駅から地上に上がり、金興發生活百貨へ。
お菓子やインスタントラーメン系のお土産を買いたいとの事なのでこちらへお連れした。
こちらは生鮮食品以外の食品類も売ってるドンキホーテ的なお店で、一階には食品やコスメなどが売られている。
おすすめはどれかとの質問に「本当に美味しいものでないと結局食べなくなって勿体ないから」と本気でおすすめな物をいくつか挙げる。
例えばインスタントラーメンなどは台湾の日本で見ないような変わったものもたくさん売られているが、結局日清カップヌードルのXO醤味などお馴染みのものの限定味の方がベター。
「ちょっと変わった台湾味」ラーメンはいつまでも残ってしまう、などという事になりがちだ。
あ、でも台湾で昔からお馴染みの小王子麺は鍋(キムチ鍋やカレー鍋が良い)の時に入れると美味しいのでおすすめ。
これだと5パック入りを買ってもすぐ無くなってしまう。
お菓子もポテトチップスなどオーソドックスなものの台湾にしかない味のものなどが抵抗なく食べてもらえる。
お茶もお土産の場合はとりあえず「ティーバッグ」にしておいた方が無難である。
常日頃から紅茶や烏龍茶を茶葉で煎れられるような方へのお土産なら、良い茶葉の烏龍茶や紅茶にしてもいいかも知れないが、そうでない場合はとりあえずティーバッグにしておいた方が面倒くさがらずに飲んでもらえるはずだ。

お買い物も済んだので、いよいよマッサージに行こうかと行きつけのお店に向かう途中でFAVtoryというフードコートに寄り道させてもらう。
ここに高雄が本店のお茶ドリンクスタンドの樺達奶茶があるのだ。
2018年4月に行った高雄旅行で飲んだ美容奶茶がかなり気に入ってしまったので飲みたかったのだ。
さちこさんもタピオカミルクティーで付き合ってくれた。

樺達奶茶の美容奶茶。
お腹いっぱいになるからタピオカは無し(この写真は4月のもの)。

そして、ここで私は失敗をしてしまう…。
台北でよく行くタイ式マッサージのお店の「Villa Like」へ行くも、時間が読めずに予約しなかったせいで行けなかったのだった…。
本当に皆さまお疲れの所をあっち行ったりこっち行ったりと振り回した挙句これかと思うと情けない。
なのに優しいNさんは「1人なら入れたかも知れないのに私たちのせいでごめんね〜」と慰めてくださるのだった。
本当にこちらこそ申し訳ない!
あの気持ちの良いマッサージを体験してもらいたかったなぁ…。

取り急ぎマッサージ店を探すため中山のマッサージ店が多いエリア(オークラの裏通り辺り)に向かう。
手持ちの元が心細いのでクレジットカードが使える店が条件だ。
すると「今、観光客はごはんの時間だからちょうど空いてるよ」と呼び込んで来た店があった。
「クレジットカードは使える?」と訊いてみたら「使えるよ〜!」と言われたので入る事に。
みんな、昨夜は足つぼだけだったから今日は全身マッサージもやって欲しかったのだ。
無事マッサージを受けられる事になったが、さすが激戦区のマッサージ店である。
少々売り込みがうっとおしい。
ほぼ無言でやり過ごし(もちろん何か言われたら返事はするが)、足裏と上半身をマッサージしてもらった。
そしたら肩と首を強く揉まれ過ぎて痛いでやんの。
やっぱり私とおばさんのマッサージ師さんは相性が悪い…。

気を取り直し、次はお待ちかね!今回の台北最後の晩ごはんだ。
件のマッサージ店からほど近い、中山北路に面した場所にある「無老鍋 中山店」にご案内する。
「火鍋、食べてみたい!」との事だったのでお連れしたが、気に入ってくださるだろうか。
火鍋(鴛鴦鍋)と言えば激辛スープ!という印象が強いが、ここのスープは辛い方でもわりとマイルドで食べやすい。
おまけに台湾では鍋用のたれを別に用意して、そこに鍋スープから取り出した具をつけて食べるので、さらにワンクッション辛さが和らぐ。
とりあえず肉や野菜、おすすめのアイスクリーム豆腐(冰淇淋豆腐)などを注文し、たれバー(たれを自分で好きなように作る場所。おかわり自由のごはんもこちらに)に案内した。

そしてしばらくすると鍋が運ばれて来て、まずはアイスクリーム豆腐をスープにどぼん!
このまま10分ほどぐつぐつ煮込むように言われる。

これがアイスクリーム豆腐。
もちろんあのアイスクリームではない。
ちなみにこちらのスープは赤が不老長寿鍋で白い方はコラーゲン美顔鍋である。
なつめやクコの実、高麗人参など身体に良いものがどっさり入っている。

友人達はみんな美味しい美味しいと言ってくれたのでほっとひと安心。
火鍋初体験の方も無老鍋なら食べやすいのでおすすめである。

店を出て彼女たちと別れ、タクシーに乗ってホテルに戻る。
シャワーを浴び、簡単にパッキングの準備をして寝る事にした。
初めての台北ひとり旅、最後の夜は静かに過ぎていく。
朝になったら、とうとう帰国日なのだ。