皆さま、魯肉飯はお好きですか?
私はもちろん大好き!
甘辛く味付けした、細かく切った豚肉を小さなお茶碗に盛られたご飯にかけて食べる愛すべきごはん。
想像しただけでお腹が鳴ってしまいます。
テレビ番組で渡辺直美さんがイチオシしていたので食べてみた!
ローカルの方が好みそうな美味しさです。
私はこの魯肉飯、台湾が初めての方やお子さんも好んで食べてもらえそうなので自信を持って勧められる小吃だと思ってましたが、ひとりっPさんの電子書籍「ひとりっぷ to Go!台北食いだおれ編」に「魯肉飯は日本人の口に合わない」とはっきり書かれているのを読んで目が点になったあと、「まぁ、そういう人もいるかも知れないなぁ」と思ったのでした。
最初に断っておきますが、このひとりっPさんの電子書籍はどれもとても面白いんですよ!
私もただの一愛読者です。
現在までに台湾(台湾ローカル編&台北食いだおれ編)、香港、マチュピチュ編が出ていて(全て電子書籍)、全部読んでるし、読むと必ず行きたくなる!
もちろん内容もめちゃくちゃ参考になります。
そんなひとりっPさん(台湾歴60回以上だそう)ですが、魯肉飯に関しての記述は…どうなんだろ?
ひとりっPさんは台湾の料理及び台湾人の好みの味を「ボケ味がある」と表されていて、私もそれは何となくわかる。
でも、何でもかんでもボケてるわけでも薄いわけでもないと思う(ひとりっPさんが「薄い」と書かれていた食べ物も私の味覚では薄く感じなかったし)。
これは元々の嗜好にもよるだろうし、出身地にもよるのではないでしょうか?
下川祐治さんも台湾について書かれた本に、東北出身の女性編集者が台湾にしばらくいると薄味でいらいらする、と語っていた事を綴られていて、その事に同意されています(下川さんは長野県出身)。
私は薄味と言われる関西の中でも特に薄味という印象があるらしい京都出身です。
確かに出汁や煮物の色は薄かった。
しかし、京都人は意外とジャンクな食べ物に関しては濃い味好き。
出汁の色が黒いのは苦手ですが、お好み焼きには濃いソースを塗ったくるし、ラーメンはこってりが好きなんです。
だからちょっとひとりっPさんの「魯肉飯は日本人の口には合わない」という書き方は乱暴だな、と思った次第なのです。
魯肉飯って私の中では台湾の小吃にしては味も濃いしこってりしてる印象だったから余計に。
話を戻しますが、確かに魯肉飯は店によって香辛料(日本人は八角が苦手な人が多いし)が効いてて癖が強いものもあるから、「私は苦手」と言ってる人がいるのも事実です。
単純と言えば単純な料理なだけにお店のカラーが出やすい料理なのかも知れません。
そんな「魯肉飯苦手」派の人にひとりっPさんがおすすめされているのは最近人気の台湾料理店「My灶」のもの。
屋台や街の食堂よりは高級なお店ですが、「八角が入っておらずコクと締まりのあるメリハリの利いた味」なんだそうです。
ううむ。それは一回行ってみたい。
ちなみに、鶏肉飯に関しては「梁記嘉義鶏肉飯」推しでこれには私も大賛成です。
このMy灶と梁記嘉義鶏肉飯はとても近い場所にあるので、ひとりっPさんが書かれているようにはしごしてみたいと思います。
でも確かにこの店の魯肉飯は好き嫌い別れますよね…。
ここまでは台北の魯肉飯事情でしたが、2018年4月の高雄旅行で食べた南部の魯肉飯をご紹介したいと思います。
まずはどーん!
お馴染みの細切れ肉も載ってますが、何と言ってもこの大迫力の角煮!
何でも南部では魯肉飯と言えばこのような角煮がどんと載ってるものらしいです。
台北だと焢肉飯と言うものを注文するとこのような角煮状態の肉のものが出てくるようです。
逆に南部では台北で言うところの魯肉飯は肉燥飯と言われているものであるようです。
あ〜、それにしてもこれ美味しかったなぁ〜。
台北で一番好きなのは金峰魯肉飯の魯肉飯ですが、台湾で一番はこれだな。
もういっちょ。
高雄の名店「鴨肉珍」の鴨肉魯肉飯でございます。
日本だとたまに贅沢したくなって「今日の晩ごはんは鴨の鍋にして締めに蕎麦を入れよう!」とか思っても、スーパーの精肉売り場を見て「…やっぱり水炊きかキムチ鍋にする?」と思い直してしまうお値段の鴨肉ですが、台湾だと鴨も鵞鳥も気軽に食べられる!
この鴨肉魯肉飯もそんなありがたい美味しさでありました。
もちろん値段は庶民価格!本当にありがたい!
*コメントで「台湾では鴨=あひるの事ではないか」というご指摘を頂きました。
調べてみると台湾でいう鴨=家畜化されたマガモの事なんだそうです。
生物学的にはマガモも合鴨もあひるも同じらしいです。
最後になりましたが、「魯肉飯」なるものは単純で気軽に食べられる料理なだけにそれぞれに一家言あるものなんですよね。
そしてそれだけ多くの人に愛される台湾小吃なのだと思います。
皆さまはどこの魯肉飯がお好きでしょうか?
それともちょっぴり苦手?
もし良かったら教えて頂けると嬉しいです。
林森北路沿いにあった適当に入ったお店で食べました。
黄色いたくあんがいい!美味しかったです。
ビールと魯肉飯だけ注文したら怪訝な顔をされてしまった…。
今は青菜やらスープと組み合わせて食べております。