母1人、子1人となった日から


Healing Space Naia
マーメイドヒーリストるか🧜♀️
いつかはこういう日が来る。
覚悟をしないと
いけない日が来ると。
ノンフィクションです。
そのまんま掲載↓

《 説得 》
母の独り暮らしが始まった数年も前から、
息子の覚悟はすでに決まっていた。
いつかは必ずこういう日が来ると…
介護のために帰省するためには、
色々なリスクをともなう。
まずは家族への説得。
パパ 『今晩はみんなでご飯たべようか。
あっ、じいちゃんとばあちゃん達も
呼んでね。』
近隣に住む妻方のご両親のことである。
不気味な雰囲気で食事が始まる。
タイミングをみながら話を切り出す。
『突然で申し訳ないけど、パパはすぐにでも
広島ばぁちゃんの面倒をみたいんよ。』
周り「・・・」
パパ『会社も一旦辞めようと思っとる。
生活費とかは何とかするけん。』
みんな、聞いたか聞かずか、食べる口は動けど、
話す口は動かない。
すると、シーンとする中、妻方の母親が切り出した。
母親「行ってあげてっ。本当はママがやらないと
いかんことだけど、この子達はまだ小さし、
広島のことを分かってるパパのほうが
いいかもね。
この子達は私達も面倒を見るから、
お母さんを看てあげて。
広島の家族はパパひとりしかいないからね。
お願いします。」
この言葉に救われて、さらに何か力が湧いてくる。
少し重圧感も。
二男「いつ名古屋に帰ってくる?」
パパ『いつになるかわからん。一ヶ月か一年か、
それとも…早い話、死んだらじゃ。
実家の片付けもせんにゃいけんし。』
二男「ふーん。」「じゃーねっ!」((笑))
長男「いってらっしゃいっ!」((笑))
一変、楽しい食事となった。
勤めている会社にも[退職願]を提出し、
社長様にも理由を説明した。
すると…
「辞めなくてもいいですよ。どれだけ日数が
かかってもいいので、しっかり看てあげて
ください。」
この言葉には感謝しかなかった。
素直な気持ちで、家族にも会社にも、
しっかり思いを伝えれば、説得は納得に変わる。
安心と元気も貰えた。
こういう力強い言葉を頂きながら、
息子はいつものように
深夜に名古屋の自宅を後にする。
さぁ、こんどは実の母親へ、
病状を自覚させるための説得じゃ。
これはちょっとてごわいぞぉ~。
つづく。
《おまけ》
これは介護初日の夕食。
煮物は良しとして、野菜炒めが失敗。料理は得意っ!
この頃はどう見ても健常者。
ここから、母は急速に変化していく…。

『説得は納得に変わる』
響いたーー。
小細工せず、心のまんま伝えると
受け止めてくれる。
納得してもらえなくても
彼は強行したと思うけど、
本当の思いは伝わるんじゃね

今は明るく語るけど
どうなるかわからない未知な事。
相当不安だったんだろうな。
なんだか
お母様に
「やれ、あんた恥ずかしいねぇ、
こがいな写真載せてからに!!」
と、言われそうです

(続く)
呉にて上映(主催:久村寿美)



7/18