過去によく聴いていた曲をかける。

 

胸が苦しくなるほどの切なさに

驚く。

あのころ、こんな想いで生きていたんだね。

心を専有され、そればかりを考えていた。

 

その情景はもう記憶の彼方にあるのに、

想いだけがリアルに再現される。

 

どうしてこんなに苦しいのか、

楽しいこともたくさんあったはずなのに。

 

ああ、これは今の感情が投影されるからだ。

いまが幸せだと感じていれば、

過去の辛いことも悲しい気持ちにはならない。

いま、楽しかったことすら哀愁を連れてくる。

 

 

やっぱり、秋だからかな~。

切なくて、苦しくて、そっとコートでくるみたくなる、

そんな物悲しい秋、嫌いじゃない。

 

ひんやりした空気、済んだ青空。

やり場のない思いを抱えて、思い切り感傷に浸ろう。