息子は昨年秋に単身で海外赴任した。
結婚式を翌年の夏に決め、渡航前に入籍を済ませた。
ところが、コロナ騒動で5月の休暇に帰国できなかった。
そして8月に入り、結婚式のために帰国した。
しかしまだコロナの制限は続いている。
自粛も含めて行動を控え、
やっと自由に動けるようになったものの、
ほんの一週間ほどでまた出国する。
参列者の不安もあって、結婚式は結局延期した。
検査の判断に使ってはならないと開発者が語っているPCR検査。
これが判断基準になっているのだから、いい加減極まりない。
しかも、そのいい加減な増幅で「陽性」となれば「感染」扱い。
コロナ騒ぎから医学の常識が色々変わっているようで。
こうした世界の動きから、私たちはどこへ導かれるのか。
それを考えると悲観的になってしまう。
息子は、コロナを怖がってはいないしPCR検査を信用してはいないが、
万が一の事を考えて慎重に行動している。
新婚なのに離れ離れで暮らさねばならない状況。
コロナ騒動がなければ、結婚式の後一緒に渡航するはずだったが、
ビザが下りなくてまた離れ離れ。
でも、二人の会話に悲観的な雰囲気はない。
「もしかしたら冬には収束しているかもしれないもんね」
「そうしたら結婚式できるかもね」
「休暇取れなくて帰れなくても、ビザが下りたらこっちに来ればいいしね」
コロナがインチキでもそうでなくても、確かにどうにもできないところがある。
そこをわかっていながら、前向きに幸せに生きる。
そういう見方でいるんだなと感心した。
母は、歳のせいか心配事ばかりで暗くなっちゃってたよ。
二人の幸せのためにも、私も前向きな生き方を考えなくちゃね。
命を守るための抵抗をしながらもね。