この話を読むと、
体の回復力が
アップする可能性があるよ。
その秘密を読んでみて。
花粉症に悩まされていたある春の日のこと。
楽しみにしていた週末のスポーツクラブ通い。
電車に乗ろうとホームへの階段を降り始めた。
すると、花粉症特有の鼻水がタラーっと下りてくる感触。
マスクをしているから他の人には見えないけれど、
この鼻水を早く拭いたくて、
急いでスポーツバッグからティッシュを出そうと ・・・
その時!
ティッシュに気を取られて階段を踏み外し、
転げ落ちるまいとジタバタして、
数段滑って止まった。
ほっ。転げなかった。
しかし、
ああ、なんと
足が痛くて動けない。
ねん挫したようだった。
行きたい。スポーツクラブ行きたい。
いやいや、行ったところで動けないでしょ。
しばし葛藤して諦め、
電車の音を背にしながら
再び階段を上がった。
駅員さんに話したら、運賃は返してくれた。
「少し休んでから帰りなさい」と言われて、
そうさせてもらった。
その日は日曜日だった。
駅のすぐ傍には整形外科があるのに、休診日。
このまま痛い足を引きずって帰らねばならなかった。
あの駅前のスーパーで買い物かごを借りられたら、
寄りかかりながら帰れるのに。
でも、とても「貸してください」と頼む勇気はなかった。
翌日病院で診てもらうと、ねん挫ではなく剥離骨折だった。
ベキベキと剥がれたんだ。
と想像してぞっとした。
包帯でぐるぐる固められ、
「一週間はお風呂に入らないでね」
「え、一週間も? それは困る・・・」
「じゃあ、足を濡らさないよう
ビニール袋でもかぶせるなら、入ってもいいよ」
「一ヶ月以上は杖を使って歩いてね」
と、1本の杖を貸し出された。
杖に体重を掛けながら歩くのは凄く疲れた。
体を支える腕も、骨折した足くらい痛くなった。
杖突き通勤一日目は、慣れない歩き方もあって
身も心も疲れ切っていた。
お風呂に入り骨折した足をよく見ると、
内出血で腫れていたのが少し引いて、
紫色も薄くなってきた。
「偉いねぇ、、もうこんなに治ったんだ」
足に話しかける。
そして、体重をかけて筋肉痛になった腕にも、
「よく頑張ったねー。」と声を掛けて
湯船でゆっくり温まった。
翌朝、起きてびっくり!
あんなに疲れていた腕に、
その名残がまったく残っていない。
筋肉痛が残っているはずなのに、
まるでリセットしたかのようだ。
お、もしかしたら
あの独り言が効いたのかも。
そこで毎日、怪我をした足には治りの早さを誉め、
疲れた腕にはねぎらいの言葉を掛けた。
すると5日で
杖に頼らなくても歩けるようになった。
土曜日に受診に行ったとき、杖は返却した。
先生は治りの早さに驚いていた。
「子供みたいでしょ
」
ちなみに、このとき30代のアラフォー。
誰かから褒められると嬉しいでしょ?
誰かにねぎらってもらうと元気が出るでしょ?
自分の体もおんなじだってわかった。
足も手も、「自分」を構成しているパーツ。
それぞれが役割を果たして成り立っている。
部下や友達や仲間や家族だと思って、
褒めたり
ねぎらったり
感謝すると、
傷も病気も早く癒えるみたい。
あなたも試してみて。
もし心が疲れているなら、
その疲れた心をねぎらってあげて。