Michael Jackson - Jam (HQ)
「ルーツミュージックを生んだアメリカ南部」のほうでライブインブカレストの「JAM」を取り上げようと思っているのだけど、このタイトルの「JAM」という言葉の解釈が難くて詰まってしまいました。
 
これは昔歌詞カードの対訳にJAM=「集中」と訳されて、「マイケルの歌詞は誤訳が多い」という
伝説まで生んでいる曲者の単語。最近は新訳がネット上であちこち出ているけど、どれもこれもぴんとこないのです。
 
できたら避けて通りたい、でも避けるわけにもいかないので怖々自分で解釈してみましょう。
 
JAM
初級英会話でも良く出るTRAFFIC JAM=交通渋滞と覚えている人が多いと思います。
果物のJAMがぎゅっと煮詰められてくっつきやすいというイメージがあるのでしょうか。
[名詞」混雑、停滞、苦境、 [動詞] 詰め込む、妨害する、強く押し付ける
と、辞書を引くとほとんどマイナスイメージの意味ばかりが出てくるのです。ややポジティブなのが
ジャズのジャムセッション。でもこれは歌詞とは何も関係がなさそう。
 
この曲の歌詞全体の持つ意味はとてもポジティブです。
「世界が抱える問題に立ち向かおう。やればできるさ。」といつもの「MAKE A BETTER PLACE」の理念を
スタイリッシュなダンスポップナンバーに乗せて歌っている。
曲の造りは無駄なものを一切切り捨て、歌詞に込められたメッセージにも自信と説得力が増している。
 
・WE MUST LIVE EACH DAY LIKE IT'S THE LAST
 
 今日が最後の日だと思って毎日を大事に生きるんだ
 
・I JUST WANT YOU TO RECOGNIZE ME IN THE TEMPLE
 YOU CAN'T HURT ME
 I FOUD PEACE WITHIN MYSELF
 
 僕が寺院の中にいることに気付いてくれ
 もう君は僕を傷付けることはできない
 自分自身の内なる平穏を見つけたのさ
 
・IT AIN'T TOO MUCH FOR ME TO
 JAM
 
 JAMすることはそんなに難しいことじゃないさ
 
お約束の美しいコーラスや、HE,HO,AOWもなく、しかし畳み掛けるように前に前に進むボーカルは
呪文を唱えるようだが、聞くものの心に確実にポジティブなメッセージを運んでいる。
 
だ、か、ら
「集中」!
と訳したわけですね。苦肉の策だわ。。。。。瞑想、内面を見つめる静かな心、自信、集中力。
見事な連想。
 
でも、「JAM」の集中は、「集中力」という使い方をあまりできないかもしれない。
だからみんなが困ってるわけです。
折角ポジティブで、文脈にもはまりそうなのに(泣)
 
でも一つの光りが。。。。。。
それはMICHAEL JACKSON FOR THE RECORDという本の記述なのです。
"Jam is a basketball term in the States...”(P.146)
 
そこで私が調べました。
JAMはアメリカのバスケット用語でダンクシュートの事を指すのです。
 
あっ、そうか。だからSFでマイケル・ジョーダンとマイケルがバスケをしてるわけ。
納得納得。ではこの曲のタイトルはダンクで決まり。めでたし、めでたし。
 
というわけには行きませんね(汗)
「世界を変えよう、ダンクをするのは難しいことじゃない」では意味が通らないのよ~。
 
ということでめったにやらないSFをじっくり見て解釈するなどということをしてみる私です。
(もうダンクに頼るしかないということで)
 
SFから解釈する「JAM」
セッティング アメリカ中都市のゲットー(スラム)
        たむろする子供たちの目は虚ろで、生きる目的や希望が感じられない 
イントロ
荒れた感じの建物の窓が割れ、ボールが飛び出してきて水たまりに落ちる。
そのボールを蹴飛ばす子供。
ボールは青くて地図が描いてある
         
ぼろぼろのジムのようなところで踊るMJ。
辺りに子供の気配がするが、スーパースターのダンスにもあまり興味を示していない。
薄暗いフロアで一心に踊るマイケル。
 
姿の見えない子供たちに語りかけるように歌うMJ。顔を上げても目を伏せる子供。
少し年上のギャングのような青年達もいる。
 
マイケル・ジョーダン登場。薄暗いコートで黙々と練習をする。
 
2人のスーパースターを目の前にしても喜びや感動を表さない子供たちには、
無気力や諦めがはびこっているようだ。
 
しかし、次第に子供たちが変わり始める。