兵庫県では毎年、『兵庫県観光客動態調査報告書』を作成しています。平成27年度分までが取りまとめられており、直近分となる平成28年度分は速報版として報告されています。

この報告書のデータを拾ってみると、平成27年度の北播磨地域での主要観光地への年間入込数の上位は、

①三木市内ゴルフ場(三木市) :約107万人
②三木総合防災公園(三木市) :約100万人
③加東市内ゴルフ場(加東市) :約80万人
④道の駅とうじょう(加東市) :約65万人
⑤三木山森林公園(三木市)  :約61万人
⑥東条湖おもちゃ王国(加東市):約48万人
⑦播磨中央公園(加東市)   :約46万人
⑧山田錦の館(三木市)    :約45万人

となっています。その年に開催されるイベントやキャンペーン、またリニューアルや天候により、毎年多少の変動は有ります。三木市の場合、ゴルフ場は毎年約110万人弱三木市防災公園は毎年約100万人の入込数で推移しているようです。

数字だけだとイメージしにくいので、同年度の他の地域の観光地のデータを比較してみましょう。

◆須磨海浜水族園(神戸市):約113万人
◆北野工房のまち(神戸市):約102万人
◆宝塚大劇場(宝塚市):約115万人
◆城崎温泉(豊岡市):約91万人
◆竹田城後(朝来市):約41万人

県下各地の有名な観光地の入込数に決して負けていません。
(※ネスタリゾートは平成28年7月のオープンで、このデータにはまだ入っていません)

ただ、これらの観光地と違い、防災公園やゴルフ場に来た観光客が、市内の別の地域に立ち寄り、消費をしているかと言えば、また別問題だと思われます。これほどの観光客入込数があっても、実感が伴わないのはその辺りに要因があると思われます。

現在の既存の観光客の一部でも、市内の別の観光地や商業施設・飲食店などに誘導できれば、地域経済にかなりの影響を与えることが出来ると容易に想像できます。従って、問題は受け入れ態勢の整備です。観光地や商業地などの案内・PR、駐車場やトイレ、宿泊施設の整備、そして何より、公共交通網の整備でしょう。

いずれも簡単なことではありませんが、地域社会のマインドを少し変えるだけで、取り組みやすい問題でもあると思います。点(観光地・施設)同士を繋ぐ線(誘客のルート)をどのように整備・構築していくのか?それには、それぞれストーリーが必要だと思います。これには、行政だけではなく、地域の皆さんの想いや情熱が欠かせません。

地域の皆さんのお声を聞きながら、未来志向の観光政策の構築・推進に取り組んで参ります。これからもよろしくお願い申し上げます。

(参照)

観光客動態調査の報告書については↓をご参照下さい。
◆観光客動態調査(兵庫県)

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