ミュージアムでは時々子供向けのイベントが開催されていて、この日はTangleと呼ばれる紙テープを決められたエリアに好きなようにぐるぐると巻きつけていって、みんなで作品を完成させる、と言った感じのものでした。

年齢も色々で、好きな色な紙テープを好きな高さ、好きな場所、気持ちのおもむくままにグルグル。

こういういたってルールのない、自由なことをするのは日本人は苦手、だと思う。

完成系がある程度見えていないと、進めない傾向がある。

息子の場合は、好奇心の塊で、なおかつ恐怖心がないので、どんな場所でも飛び込み楽しめるタイプだった。

今はちょっとシャイで、まあ12歳、思春期特有のものだろうなあ。

 

単純な作業の中に、多くのスキルの発達に重要なことが含まれている。

Teamwork(チームワーク)、Fine motor skill(ファインモータースキル、指先の発達)、Gross motor skill(グロスモータースキル、体の大きな筋肉の発達)、Social skill(ソーシャルスキル、社会性かなあ)。そして今回でいうと、出来上がっていく一部に関わったというポジティブな自尊心の発達。

 

幼児教育は英語で学習したので、日本語でなんていうかちょっとわからないけど、みんなで作り上げていくけど、個々の頑張りが重要な遊びって、息子は大好きだから連れてきてあげれて良かった。

 

幼児教育の現場にいると、いつも感じるのが、アジア系の子供はインストラクションのない状況であたふたしてしまう。

一度、日本人の子供がクラスにいたことがあって、その女の子は粘土を前にして何もせずに座っていた。

私が「どうした?」と聞くと、「何を作るの?何を作ればいいの?」と聞いてきた。

「好きなものを作ればいいよ」と私が言うと、ずっと考えて、「わからない」と。

 

その子の場合は特に1年の半分を日本で過ごすと言う特殊な環境だったから余計にかもしれないけど、他の先生はこの状況に驚いていたなあ。

手厚い準備のもと、なんでも進めてくる傾向のある日本の幼児教育が心地のいいタイプの子供は、自由にすることが苦痛なのかもしれないね。

 

これもまた文化の違いで、興味深い。

 

いずれにしても、息子がこのアクティビティーを楽しんでくれたのが嬉しい。

好き嫌いは別として、新しい経験をすることは大事。