みなさん、こんにちは!

本日の「きっかわみきの物語」部分公開は

「青い眼をもった木が見た夢」の第5章からです。

 青い眼をもった木が夜ごと夢の中で、

阿弥陀さまとお話を重ねるというこの物語ですが、

さて、今日は阿弥陀さまは

木にどんなお話をされるのでしょうか?

 それでは、阿弥陀さまのお言葉です。



 青いの木のお方よ、あなた方の間で起こった出来事で、私の身にまで波及して起こった出来事をお話ししておきましょう。

 それは私がはるか果ての仏国土より、あなた方の様子を見ていた時の出来事だったのです。

私の身の上にも、ほれぼれとするような出来事が数度ありました。

まず、白銀の象があなたの傍を通りかかり、あなたを一目見るなり「これはただならぬ御方」と見通し、「我ら生き物、仲間たちよ。青いをもたれた、待ちに待った御方が現れた」と宙に向かって高らかに宣言したことがありましたね。

あの時、白銀の象の言葉の波動で、見渡す限り辺り一面に細かい金の粉が降ったのでしたが、あの時同時に、私の身にもそれはそれは細かい細かい金の粉が降りしきったのです。

そしてまた一度は、あなたが見たこともないような色とりどりの果実をたわわに実らせていた時、生き物という生き物たちがあなたの周りに集まってきたことがありましたね。

あの時あなたはそのものたちに向かって、「いま・ここ・ただいま」に生きる話をされた。

すると、それがどのような大切な意味合いをもつのかを、生き物たちが納得した。憶えておいででしょう。

その後、生き物たちは「いま・ここ・ただいま」を合言葉にして、その言葉の大合唱のうちに、それぞれの持ち場へと帰っていったのです。

その時宇宙は今までにない満ち満ちて極まりない輝きを見せたのでしたが、まさにその時同時に、私の周りは見渡す限り、光でできた様々な形の果実という果実がきらきらと宙を舞ったのでした。

さらにその時と言えば、どうでしょう。

はるかかなた下界においても、蝶のことをパクっと食べたあの時計草でさえ、その距離の()(へだ)たりに関係なく、それに反応してきらきらと光ったのでした。

 これらはみな、いのちの世界は響き合っているのだということを物語る出来事だったのです。

それは私自身である光が、あなた方の光と出逢って共鳴した出来事でしたし、あるいはまた私の功徳があなた方の功徳を見て共鳴した出来事でもありました。

つまりこのことは、あなた方俗世と阿弥陀の世界・仏の世界は、「同時」であるという何よりの証左でした。

あなた方の世界に起きていることは、同時に私阿弥陀の仏の世界に起きていること。私阿弥陀の仏の世界に起きていることは、同時にあなた方の内に起きている。

 それは心を澄まして見れば、おのずから見えてくることなのです。

 青いの木のあなたが白銀の象と出逢った時、言葉を超えてお互いがお互いを即座に理解し通じ合ったように、またあなたが透明の姿になって菩薩の猿を訪れ、猿とものの見事に無言のうちにその境地を分かち合ったように、本来はすべてが瞬時に通じ合う世界なのです。

あなた方の世界ではそのことを感応同交(かんのうどうこう)という言葉で表現するようですが、仏の世界からすれば、それがどう表現されようが関係は無い。ただその時には互いの距離が無くなるのです。たとえそれが何十万億という隔たりであろうが、それはその時即座に消えて、同時同体になるのです。いのちの世界は響き合いの世界。その響き合おうとする片側の私は、いつもあなた方に近づいてやまないのです。いつでもどこでも通じ合えるよう、響き合えるよう、常に私はあなた方のために万端の準備を整えて待ち続けている者でもあるのです。どうかこのことも、あなたの周囲の宇宙中のあらゆる生き物たちに忘れずお伝え下さい。


 さて、みなさん、本日の阿弥陀さまの言葉は

いかがだったでしょうか?

 いのちの世界は響き合っている。

私たちの世界に起きていることは、

同時に阿弥陀の仏の世界に起きていること。

阿弥陀の仏の世界に起きていることは、

同時に私たちの内に起きている。

本来はすべてが瞬時に通じ合う世界。




今日は、是非みなさま、この響き合いという


感触を味わいながら一日、お過ごし下さいね。




それではまた。



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