みなさん、こんにちは!

本日の「きっかわみきの物語」部分公開は

「金色(きん)の耳」の「カシの木の葉」の言葉から

お届けしたいと思います。

 

 不思議な姿をした<花>は自分に葉が無いことに

気付き、悩み始めています。

そんな折に、カシの木の葉と出会い、

カシの木の葉に励まされます。

 さて、どのように声をかけられ、

<花>はどのように励まされるのでしょう。

 それでは・・・



 この時、どこからか声がしてきました。


「元々、葉が無いものは、それは無くていいのさ。君は君の役割を果たしている。

この世界は分担している。

あらゆるいのちあるものは、それぞれの役割をもって、この世界を支えるために分担しながら生きているんだ。

だから、そんなことで悲しむ必要はないのだよ」


 どうやら、その声の主はカシの木の葉のようでした。

 <花>はこのカシの木の葉の言葉を聞くと、何だか力づけられたような気がしてきました。


「カシの木の葉さん、あなたって、優しいのね。あなたの言葉を聞いて、何だかほっとしたわ。元々葉の無いものは、無くていいなんて。

それで・・・もう一つお聞きしてもいいかしら?実は私にはずっと分からずにいて、知りたいと思ってきたことがあるの。

それは、私って何なのかしら、ってことなのだけれど。

ねえ、あなたは私のことを何だと思われるかしら?」


 カシの木の葉はさやさやと気持ち良さそうに揺れながら、答えました。


「君は・・・、君は、確かに葉の無い変わった花だね。

でもね、それはこの宇宙が表わす多様な個性のひとつだと思うな。

それに、僕にはこのようにも思える。

君はその個性で、この宇宙を代表しているのだよ」


「えっ?私がこの個性で宇宙を代表している?」


「そうだよ。つまり、こういうことさ。

宇宙は、あるものの個性で、宇宙がどういうものであるかを表している。

宇宙は君によって、宇宙がどういうものかを表している。

君の個性によって、宇宙は宇宙自身を表現しているのさ。

そしてそれは、あらゆるものに当てはまる。

宇宙はこの宇宙にあるありとあらゆるものを通じて、宇宙自身を表現しているのだから。

君はいつか今よりもっともっと味わえる日がくる。

君自身が、いかにかけがえのない個性をもって生まれてきたかということを。

周囲にあるものが、いかにかけがえのない個性で輝いているかということを。

そしてこの宇宙が、いかにそんな個性であふれていて美しいかということを」


 さて、いかがでしょうか?

みなさん、今日はカシの木の葉が<花>にかけた言葉を、

ご自身に向けて聞かせてみてあげては

いかがでしょうか?

 

 ───私は私の個性で、この宇宙を代表している。

 宇宙は私によって、宇宙がどういうものかを表している。

 私の個性によって、宇宙は宇宙自身を表現している。

 

 何か、ご自身のことを、新しい目で見ることができないでしょうか?

 ご自身のことが新鮮に感じられないでしょうか?

 そして同時に、あなたの周囲にいる一人一人、

すべてのものが、

違ったものとして、輝いて見えてこないでしょうか?


 ところでこの「金色(きん)の耳」の物語、

「私って何なの?」、「いのちって何なの?」ということを、<花>の周囲の様々な生き物たちが

語るという物語。

 さて、「あなたって何ですか?」と問われれば、

あなたは何とお答えになるでしょうか?

本日のカシの木の葉の言葉と共に味いながら、

考えてみて下さいね。


 それでは今日もみなさんが、

みなさんの周囲にあるユニークな個性を

新たに発見される一日となりますように☆








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