みなさん、こんにちは!
本日の「きっかわみきの物語」の部分公開は、
「続・金色(きん)の耳」からです。
「ウマノオトシゴ」の章からですよ。
それでは・・・・☆
ウマノオトシゴは、しばらくじっと考えていましたが、自分の全身をまたも披露するように<花>の前でもう一度でんぐり返ると言いました。
「まあ、質問の答えにはならないだろうけどさ・・・。ただ、おいらが思うには・・・、ちょいと、みんな見落としているんじゃないかって思うんだ」
「見落としている・・・?」
<花>はキョトンとしましたが、ウマノオトシゴはそんな<花>の様子を気にもとめず、続けました。
「それは、みんな、苦しんだり悲しんだりしている時には、自分が何かを失っているだけだと思い込んでいるようだけど、実はそうじゃないってことさ。気付こうが気付くまいが、その半面では必ず何かを手に入れたり、得したりしているものなのさ」
ウマノオトシゴはさらに言いました。
「実は、おいらもアンタと同じ。かつて、この姿を笑われたことがあるのさ。だからアンタの気持ちは分かる。そりゃあ、悔しかったし、腹は立ったし、まさに七転八倒したってもんよ。しかし、どんなに悩んでみたところで、この姿がどうにかなるわけでもないしね・・・。で、結局は開き直ったってわけさ。そしたら、どうだい。何だかウソみてえに楽になった。そして、その時おいらは、ひらめいたんだ。『そうだ!いっそのこと、この姿で皆のことを楽しませたらどうだろう?』ってね。そうして気付けば、めでたし、めでたし・・・。いまでは、おいらはこの沼の“エンターテイナー”ってわけさ。つまり・・・、悩んで苦しみもしたけれど、そのお陰で何の何の、思いのほかいいこともあったってわけよ」
本日はここまでですが、
「悲しんでいる時や苦しんでいる時には、
何かを失っているだけではない。
何かを同時に得ている」
いかがでしょうか?
この後、ウマノオトシゴは<花>にさらに
意外なことを伝えていきます。
私たちが、こうだと決め付けているようなことの中には
思わぬ事実が潜んでいるようです。
さて、ウマノオトシゴは
さらにどんなことを言って、
<花>を勇気付けるのでしょうか?
それではみなさん、今日も
素敵な一日をお過ごし下さいね。
固定観念を一度、疑ってみるような感じで・・・
新しい気付きがありますように☆
書籍「続・金色(きん)の耳」
(続編からでも、単独で読めます)