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先週には今年初めての木枯らしが吹きました~
いよいよ秋本番・・・
冬の予感をはらむ雲の流れる10月最後の日曜日、、、

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日本動物福祉協会主催の
チャリティーバザーとビンゴ大会が東京プリンスで開かれました~

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常陸宮様をお迎えして毎年開かれるこのチャリティー・パーティ・・・
今年は東日本大震災動物救助チャリティと名前を変え、
今回のチャリティーによる収益金は、すべて大震災の救援活動に回されることになりました~

これまで、この団体は大震災直後から物資の輸送、シェルターの建設などを推進してきました、、、また、世界各国の動物福祉協会から義援金を集め、特にストレイ・アニマル(飼い主をなくしたペット)の救済に力を入れています。

友人の義姉様がこの協会の理事のひとりということで、毎年参加させていただいていますが、今年も友人達と行ってきました。パーティはビンゴが中心~華やかにオープンして、しばし、にわかギャンブラーに・・・司会は今年は内田恭子さんでした。
だいたい何か当たりますが、、、毎年というわけにはいかないです~今回は撃沈・・・

お忍びで各界の有名人が見えるこのパーティ。彼らもこのビンゴゲームを楽しんでいるようです~常陸宮さまご夫婦もビンゴを楽しまれていました。



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そして、ついに届きました!
サンマーク出版の佐藤さんが編集された『前を向いて歩こう』
10月25日発売、、、そろそろ書店さんにも並び始めています。

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著者・リチャード・ハルバーシュタットさんは、石巻専修大学理工学部基礎理学科准教授、、専門は応用言語学です。大学准教授の書かれた本と言うことで、とても固い本と想像していましたが、届いて手に取ってみると、なんと読みやすい、ユーモアを交え書かれた本。

著者独特のユーモアを交え、優しさのにじみ出た文章で、3月11日、どのように地震を受けたか、その後どのように行動したか、そして、、、、どのように感じたか・・・
臨場感あふれる書き方がされています。

ハルバーシュタットさんは、佐藤さん(サンマーク出版)からお話を受けたとき、本書を書こうかどうしようかとても迷ったそうです。しかし、佐藤さん初め、編集部の後押しで執筆にいたったとか~

そこには日本を、石巻を、愛する彼の心情が吐露されていて、思わず引き込まれて読んでしまいます、、、編集者の佐藤さんは校閲しながら何度も涙を流されたそうです~実は佐藤さん自身も今回の地震でご実家を失ったのです。佐藤さんの想いはハルバーシュタットさんの筆を借りて、再び紙面に蘇ったのだと思います。たぶんここで佐藤さんは涙したのではないかと思われる個所が幾度が出てきて、胸が痛みました、、、

簡単にハルバーシュタットさんは自分の生い立ちを述べ、どうして日本の大学で教えるようになったか、その経緯を伝えつつ本書は始まります~

ごく普通のイギリス家庭で育った、ちょっと引っ込み思案の男の子・・・
ふと日本語を習おうと思い立ったのが、彼の運命の分かれ道でした~それまでは何も知らなかった日本のあれこれ。しかし、ホームスティで日本を訪れてから、その魅力の虜になります。たまたま訪れた東北で、ときめく思いに手が届いて、人々の暖かさにふれ、徐々に日本で暮らしてみるのもいいかな、、と思い始め~

やがて、石巻専修大学に就職するのです、、、

始めはとまどうことの多かった石巻での暮らしもしだいに慣れ、友達(日本人の)もできます。
音楽や演劇を通して友達はどんどん増えていき、、、ついにやってきたこの日・・・

つまり2011年3月11日、大震災に遭遇したのでした、、
この日彼は春休みで大学に来る必要はなかったのですが、なんとなく行こうかな~という感じで車で大学に行きました、、、ここがまた運命の分かれ道、、、もしも自宅にいたら、ひょっとしたら津波にのまれていたかもしれなかったのです~

大きな揺れ、その後の津波、、、そこには彼の見たありのままの姿が描かれています。
幸運にも友人のひとりの経営するホテルに身を寄せ、自身は助かったものの、気になるのは友人のこと。
ようやく一週間後大学を訪れた友達のひとりから、ハルバーシュタットさんの親友夫婦の死を知らされます。このご夫婦はお母様を助けたのち、津波にのみこまれたのでした、、、

彼は石巻に戻り、町を見ました。

壊滅と言う言葉は知ってはいた、でもどんな状態かはわからなかった、しかし、この町を見た瞬間、壊滅の意味を痛いほど感じた。

と、彼の語る廃墟と化した石巻。

彼の愛した石巻を助けるために、彼は友人たちと働きます。このとき、かけがえのない財産が石巻にあったことに気づいたのでした。

そんなとき、英国大使館から本国へ帰国の命令が届くのです~彼の心は大きく揺れました。英国大使館は丁寧に帰国することの意味を教えてくれました、、、友人たちは帰国することを勧めます。でも彼はここで迷うのでした、、

ついに彼は石巻にとどまることを決意します。そのときの友人たちの暖かい言葉、励ましには、何とも胸が熱くなりました~そしてなんと驚いたことに英国大使館員たちさえも彼を暖かく励ますのです!

当時、私たちは各国大使館は、日本が本当に危険であるかのような言動をしている~ような情報を得ていました、、、まるで日本人のことなど無視して、自分の国の人間のことしか考えていないように聞いていました。でも、違ったのです、、、英国大使館は最後まで、ハルバーシュタットさんの意志にまかせ、もしも、日本に残るようなら、できるだけのことをしようと申し出ていたのです、、、彼担当の職員は個人的に、必要だろうと言ってこっそりお金をも握らせてくれたのでした。

彼の著書で初めてこの事実を知りました~
先日の大使館員たちの写真展といい、ハルバーシュタットさんといい、日本を愛する外国人の優しい気持ちにふれることができたのは、うれしい限りです。彼らはそっと手を差しのべてくれています~

ハルバーシュタットさんはこうして日本に残り、今も愛する石巻の人たちと復興・・・
ではなく、「元通りにはならないけれと、もっと良い町つくり」に力を尽くしています~

最後にこうしめくくって・・・

「明けない夜はない」それを信じて、石巻から同じ空の下にいるあなたへ。

ぜひ、書店で手に取ってみてください、、、

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