今朝の「走れ!歌謡曲」でもお伝えしましたが、
今日で東日本大震災から9年となりました。
先月、岩手県の大船渡と陸前高田に行ってきたので、そのご報告ブログをアップしていきますね。
(以前伺った時のブログはこちらhttps://ameblo.jp/miki-gonohe/entry-12154352465.html?frm=theme )
大船渡のNPO法人「おはなしころりん」理事長の江刺由紀子さん。
江刺さんはパワフルなお母さんです!
お会いするのは少し久しぶりになってしまいましたが、親戚のように迎えてくださり、お話の途中で「私の娘だから」と言ってくださる時があって、泣きそうになりました、、、
「おはなしころりん」(略して「ころりん」)は震災前からある読書ボランティアの団体で、以前から子供たちに読み聞かせを行っていました。
震災後は、避難所で読み聞かせを行い、皆さんのお住まいが仮設住宅に移ってからは、仮設住宅で読み聞かせを行ったり、お茶会を開かれていました。
その後さらに皆さんのお住まいが、仮設から公営住宅(被災者向けマンション)に移りました。ころりんの皆さんは今も、公営住宅ほか、新しいお家に移られた皆さんが孤立しないよう、各地でお茶会(お茶っこ)を開いています。
大船渡は、ハード面の復興はほぼ終了。ただ、新しいお家に住んだらそこで復興完結ではないんですよね。
公営住宅は、基本的には抽選で住むマンションが選ばれるので、仲の良い方と住まいが離れてしまった方は多く、新しい住まいで、お年寄りの方が孤立してしまう心配があります。
そこで、ころりんの皆さんは、お茶会に今も力を入れています。
そしてとても印象的だったお話が、大船渡は、市からお茶会の助成金が出ているということでした。
お年寄りや障害のある方が、タクシーでお茶会に参加できるそうなんです。
とても前向きで未来志向の予算の使い方だと思いました。
国が定める「復興・創生期間」は10年。つまり来年で終了します。
「復興庁」については、さらに10年延長する法案が今国会で提出となりましたが、予算規模が大幅に縮小することは確実。
復興予算が全てなくなるわけではないですが、地方自治体が担う部分は大きくなる、ということを、事前に想定して、大船渡市は動いている…先見の明があると思いました。
国からの大規模な予算が一気に来ると、大規模な建設や工事に使ってしまいがちな印象があります。(もちろん必要な建設もたくさんあります)
大船渡の場合は、「人口が減る」のを前提に「コンパクトシティ」を掲げ、むやみやたらに新施設を建設するのではなく、今お住まいの方が楽しく過ごせるように、お茶会に予算をつける…この選択は、ほかの地方自治にとっても参考になるのではないかと思いました。
もちろん、大船渡にも新しい施設はあります。
大船渡市防災観光交流センター(愛称:おおふなぽーと)。
巨大な建物ではなく、みんなで使える公民館のような場所でした。
「おおふなぽーと」2階は「おはなしころりん」が管理・運営しています。
市が、ころりんの皆さんに任せてくれるのが嬉しいですし、ころりんの皆さんの活躍の場が広がっているのがまた嬉しい。
こちらが「おおふなぽーと」です。
2階は、子供たちが遊べる場所がたくさん。
お茶会が開けて、お料理教室ができるスペースも。
(なお、現在は感染症対策で閉館しています。3/16から通常開館の予定です)
ころりんの皆さんは、ほかにも本当に色々な活動をされています。
その一つが、ほかの被災地域の支援です。
2階で展示が行われていました。
2019年の台風15号の被害が大きかった、千葉県鋸南町の支援レポート。
そして、2019年の台風19号では、再び三陸地域が被害を受け、募金やチャリティーイベントを開かれました。
(上の写真のアップ↓)
台風19号の募金を、どのように使ってほしいかアンケートを取り、アンケート結果から、三陸鉄道に現金で届けることになったそうです。
また、台風の場合は、津波の避難場所とは全く異なるため、土砂災害における避難についてもまとめられていました。
津波の場合はできるだけ高いところ、ですが、土砂災害の避難で山に行ってはいけない…避難場所を災害に合わせて事前に想定できるのは、大事なことだと思いました。
江刺さん、そして「おはなしころりん」の皆さんは、パワフルで活動的。あたたかくてハートフル。頼もしくてキラキラしています。これからもずっと応援しています。
遠くからも応援できます!
「ころりんファンクラブ」ができました。
https://www.ohanashikororin.org/members/
年会費はころりんの事業に使われます。ぜひチェックしてください。
東北ブログ、続く。