子どもはお母さんが大好きですから、お母さんを喜ばせたくて必死です。
施設に預けられたり、親戚の家をたらい回しにされても、そこで大事にされることはないし、家に帰りたいとずっと言っていた記憶があります。
私は4歳から包丁を持って料理をしていたので、母を喜ばせたくてずっとお料理も作っていました。
ただ、母のそばにいたかったんですね。
私が子ども時代を思い出すとき、渇望感、切望感でいっぱいです。
母の笑顔が見たい
私に向かって笑ってほしい
褒めてほしい
抱っこしてほしい
手をつないで歩きたい
そんなことばかりです。
でもそれは、ただの1度も叶えられることはありませんでした。
☆
そんな頃、父はどうしていたか?
亡くなった父は、今で言うエリートサラリーマン。
少々お金持ちだったようで、別宅を持っていました。
正妻は母でしたが、家に帰ってくるのはたまにしかなかったようです。
そんな父(母にとっては夫)に苦しめられ、母は少しずつ壊れていきました。
つづく。