人生の転機となる失業や再就職は、誰にとっても不安なものです。
しかし、日本には、そんな時期を支えるためのさまざまな公的支援制度が整っています。
今回は、知っておくべきお金の支援制度についてたくさんお伝えします。
数が多いですので、網羅する形で記述いたします。
必要な情報を選んでいただき、不安な状況を乗り越えるための準備を一緒にしていきましょう。
失業時の10個の支援を網羅：公的支援制度で不安を解消する方法
目次
1. 失業保険の申請条件と受給方法
2. 技能習得手当・寄宿手当で職業訓練を受けるメリット
3. 傷病手当の受給条件と申請手順
4. 高年齢求職者給付金で安心の再就職支援
5. 特例一時金とは？季節労働者のための生活サポート
6. 日雇労働求職者給付金の受け取り方と条件
7. 広域求職活動費と移転費で遠方就職をサポート
8. 再就職手当で早期就職を成功させる方法
9. 退職金を最大限に受け取るためのポイント
10. 公的給付金を活用して再就職を成功させよう。ポイントと次のステップ
1. 失業保険の申請条件と受給方法
失業保険は、再就職までの生活費のサポートとしてもらえる手当です。
過去の就労期間
失業保険の受給にするには、通常過去1年間雇用保険に加入していた期間のうち、保険に加入していた期間が通算で12ヶ月以上あることです。
ただし、会社都合や倒産などで退職した場合には、過去2年間に被保険者期間が通算で6ヶ月以上あれば受給できる場合もあります。
退職の理由
自己都合での退職ではないことが条件です。
これには、会社都合での解雇や契約満了などが該当します。
受給方法
ハローワークへの申請
退職後、速やかにハローワークに出向き、失業の認定を受けます。
失業認定日
申請後、指定された失業認定日に再度ハローワークに出向き、失業状態であることを確認します。
給付開始
失業認定が完了すると、一定の期間ごとに失業保険が振り込まれます。
失業保険は、働いていた期間に応じて支給され、支給期間中に再就職が決まった場合は、その時点で給付が停止されます。
2. 技能習得手当・寄宿手当で職業訓練を受けるメリット
技能習得手当・寄宿手当は、ハローワークの指示で職業訓練を受ける場合にもらえる手当です。
これは、新たなスキルを身につけるための訓練を受ける際に、その費用を補助するものです。
訓練を受けることで、再就職の可能性を高めることができます。
技能習得手当・寄宿手当で受けられる代表的な職業訓練
ITスキル習得コース
プログラミング、データベース管理、ウェブデザインなど、IT分野のスキルを習得するための訓練。
介護職員初任者研修
介護職に必要な基礎的な知識と技術を習得する訓練。
製造業向け技術訓練
機械操作、電気工事、溶接など、製造業に関連する技術を習得する訓練。
事務スキル養成コース
簿記、パソコン操作、経理、総務など、事務職に必要なスキルを身につける訓練。
訓練を受けるメリットと費用の軽減
訓練受講料の無料化
ハローワークが指示する職業訓練の場合、多くのコースで受講料が無料になります。
交通費や寄宿手当の支給
訓練場所が遠方の場合、交通費が支給されるほか、寄宿が必要な場合には、宿泊費用の補助も受けられます。
このように、技能習得手当や寄宿手当を利用することで、実質的な費用負担がなくなり、安心して新しいスキルを習得できる環境が整えられています。
3. 傷病手当の受給条件と申請手順
傷病手当は、病気やケガで15日以上仕事をすることができない人がもらえる手当です。
これは健康保険に加入している労働者が対象となります。
傷病手当は、病気やケガで働けなくなった場合に、その間の生活費を補うためのものです。
傷病手当の支給額
傷病手当は、病気やケガで15日以上仕事ができない場合に、もともと受けていた給料の約3分の2（67%）が支給されます。
傷病手当の申請手順
傷病手当金支給申請書
健康保険組合やハローワークで入手できます。
医師の診断書
病気やケガで働けないことを証明するための診断書を医師からもらいます。
事業主の証明書
申請者が病気やケガのために働いていないことを証明する書類です。
書類の提出
すべての書類をそろえたら、加入している健康保険組合や協会けんぽに提出します。
審査と給付開始
書類が受理されると、審査が行われ、問題がなければ支給が決定されます。
支給は、申請後、数週間から1ヶ月程度で開始されることが一般的です。
傷病手当は、最長で1年6ヶ月間支給されるため、長期間の療養が必要な場合でも安心して生活費を補うことができます。
4. 高年齢求職者給付金で安心の再就職支援
高年齢求職者給付金は、65歳以上の人が失業したときに、失業保険の基本手当の代わりにもらえるお金です。
これは高齢者が再就職する際の支援を目的としています。
高年齢求職者給付金の支給額
この給付金は、退職前の賃金日額の50%から80%に相当する金額が支給されます。
支給される金額は、以下の要素で決まります。
賃金日額
退職前の平均賃金（日額）のことです。
年齢や給付の条件
支給額は退職前の賃金日額と年齢に応じて異なります。
この給付金は、失業保険の基本手当とは異なり、一時金として一括で支給される点が特徴です。
受給者が再就職するための生活費の一部として活用できます。
5. 特例一時金とは？季節労働者のための生活サポート
特例一時金は、冬季の雇用など、季節的に短期間のみ働く人が失業したときにもらえるお金です。これは、季節労働者がオフシーズンに入った際の生活費を補うためのものです。
短期間とは
通常4ヶ月以上1年未満の期間を指します。
この特例一時金は、一括で支給されるもので、月々の支給ではありません。
支給される期間は基本的にオフシーズンの開始時期に一度だけです。
受給資格や支給額は、労働期間や賃金に基づいて計算され、一定の要件を満たすことで受け取ることができます。
このように、特例一時金は季節労働者が次のシーズンまで安心して生活できるように設けられた支援制度です。
6. 日雇労働求職者給付金の受け取り方と条件
日雇い＝1日単発
たとえ単発でも、次の日に仕事が見つからない状況であれば、この給付金を受け取ることが可能です。
給付金の支給額
日雇労働求職者給付金の支給額は、1日あたりの賃金日額の約60%が目安となります。
この支給額は、個々の収入や保険料の納付状況に応じて異なりますが、通常は働いていた日の収入を基準に計算されます。
受け取り条件
日雇い労働者手帳の交付
ハローワークで日雇い労働者としての登録が必要です。
保険料の納付日数
日雇労働者が日雇労働求職者給付金を受け取るためには、過去2ヶ月間に26日以上の日雇い労働者手帳を使用して、雇用保険料を納付している必要があります。
就労実績
給付を受ける週の前週までに、6日以上の就労実績があること。
この給付金は、次の仕事が見つかるまでの短期間において支給されるため、労働者が再就職に向けて安心して活動できるサポートとなります。
7. 広域求職活動費と移転費で遠方就職をサポート
広域求職活動費と移転費は、遠方での就職活動や就職をする人がもらえるお金です。
これは、遠方での就職活動や移転にかかる費用を補助するものです。
遠方の範囲
広域求職活動費や移転費の対象となる「遠方」は、通常現住所からおおむね100km以上離れた場所での就職活動や移転を指します。
この距離は目安であり、具体的にはハローワークでの確認が必要です。
支給額
広域求職活動費
求職活動にかかる交通費や宿泊費として、1回あたり最大5万円程度が支給されます。
実際の支給額は、活動の内容や地域に応じて変動する場合があります。
移転費
最大支給額
移転にかかる費用として、最大20万円が支給されます。
この金額は、引っ越し費用や新居の初期費用などを補助するために利用されます。
申請方法
事前申請
就職活動を開始する前に、ハローワークに対して申請します。
必要書類
求職活動の計画書、交通費や宿泊費の領収書などが必要です。
活動後の報告
求職活動が終了した後、実施報告書を提出します。
移転費の申請
事前申請
移転を行う前に、ハローワークに申請します。
必要書類
移転の理由や計画書、引っ越しに関する領収書などが必要です。
具体的な支給額や申請方法については、最寄りのハローワークで詳細を確認し、必要な書類を整えて申請することが重要です。
8. 再就職手当で早期就職を成功させる方法
再就職手当は、失業保険をもらっている人が、早期に就職が決まったときにもらえる手当です。
これは、早期に再就職が決まった人を支援するためのものです。
再就職手当の支給額
再就職手当の支給額は、通常の失業保険の基本手当の最大で50%が追加で支給されます。
具体的な金額は、失業保険の基本手当の日額に、再就職手当の支給率を掛けた額になります。
早期再就職の基準
「早期に再就職が決まる」というのは、失業保険の受給開始から、原則として3ヶ月以内に再就職が決まることを指します。
この期間内に再就職が決まることで、再就職手当の対象となります。
申請方法
再就職の決定
再就職先が決まったら、再就職手当を申請するために、再就職の証明書や新しい雇用契約書などの必要書類を準備します。
ハローワークへの申請
最寄りのハローワークに、再就職手当の申請を行います。申請書類とともに、再就職に関する書類を提出します。
再就職手当を受け取るためには、適切な申請手続きをおこないましょう。
9. 退職金を最大限に受け取るためのポイント
退職金は、会社を退職する際にもらえるお金です。これは、長年の勤務に対する報酬として、会社から支払われます。
退職金の額は、勤務年数や役職、会社の規定によります。
最短勤務期間と退職金額
最短勤務期間
一般的に、退職金が支給されるためには、勤務期間が1年以上である必要があります。
1年未満の勤務の場合、退職金の支給がない場合もあります。
退職金の金額
退職金の額は、会社の規定や契約に基づいて決まります。以下は一般的な目安です。
1～5年
勤務年数が短い場合、退職金は通常少額です。一般的に、数十万円から100万円未満の範囲になることが多いです。
5～10年
勤務年数がある程度長くなると、退職金も増加します。
この期間での退職金は、100万円から300万円程度が一般的です。
10～20年
長期間勤務した場合、退職金はさらに増加します。300万円から600万円程度になることが多いです。
20年以上
長年勤務した場合、退職金は高額になることがあります。600万円以上、または役職や企業によってはさらに高額になることもあります。
退職タイミングの検討
勤務年数や退職金の規定に応じて、退職のタイミングを検討することで、より多くの退職金を受け取ることができる場合があります。
交渉
退職時に、退職金の額や支給方法について会社と交渉することも一つの手です。
特に長期間勤務していた場合、会社と相談することで、有利な条件を引き出せる可能性があります。
退職金の税務対策
退職金の受け取りには税金がかかるため、税務対策を行うことも重要です。
税務相談を受けることで、退職金の受け取りを最適化する方法を検討できます。
退職金は会社の規定や勤務年数に大きく依存するため、事前にしっかりと確認し、適切な対応をすることが大切です。
10.公的給付金を活用して再就職を成功させよう。ポイントと次のステップ
いかがでしたか？
役に立ちそうな情報はございましたか？
公的な給付金や手当を正しく理解し活用することで、再就職や生活の不安を大きく軽減することができます。
これらの支援制度を最大限に利用し、自分に合った再就職の道を見つけていきましょう。
疑問点や不安があれば、早めにハローワークや関連機関に相談することも大切です。
あなたの新しいスタートを心より応援しております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
