小さい頃から私の頭の中では

両親が周りより年上、周りより早く亡くなるかもしれん

早く亡くなるならどっちが先におらんなるんやろ?

お父ちゃんと二人よりはお母ちゃんの方がええな

そんな事を考えてしまってたからか、父は私が19歳になる年、私が就職して3日目の夜に、会社での準備体操中に倒れてそのまま還らぬ人になった

夜勤だったので、私と母が夕飯を食べてる時には父は寝ていた

父が出掛ける時には、私達はテレビを見ながら寝てしまっていて、見送ることもなかった

それが日常

私がお風呂に入ってると電話が鳴った

お父ちゃんが倒れたって!
病院に運ばれたから行ってくるから!

と、母は一人で出掛けて、私は頭も体も洗うことなく風呂からあがり、テレビもつけず、家を出たり入ったりして母からの連絡を待った

しばらくして母からの電話で

お父ちゃん死んだ、連れて帰るから布団敷いて待っといて

と言われ、布団を北枕にして敷き、一人で部屋の隅で膝を抱え泣きながら、帰って来るのを待った

待ってるのが凄く長く感じた

待っても待っても帰って来る気配もなく

部屋の隅で、膝を抱えてうつむいて待っていると

ガラガラッと玄関が開いた

顔をあげると、母の一番下の弟のおっちゃんやった