鎌倉の世界遺産登録の功罪 | 一税理士の独り言

鎌倉の世界遺産登録の功罪

 近年、鎌倉を世界遺産に登録しようという運動が起こっている。



 しかし、鶴岡八幡宮のすぐ近くで長年ご商売をしている私の顧問先は、鎌倉が世界遺産に登録されることに反対である。



 その理由は、世界遺産となることにより、その地域での建築及び景観規制が強化されることにある。



 この方の店舗建物は昭和2年に建築された木造建物で、若宮大路に面している外観は、ある程度繕っているものの、建物の内部は、かなり老朽化している。



 耐震問題を考えるまでもなく、近いうちに大規模な修繕又は改築をしなければならないことは明らかなのである。


 たしかに、鎌倉は自然環境に恵まれたうえに歴史的な寺社仏閣が立ち並んでおり、現在でも周辺の自然環境や景観を保全するために一定の景観規制が課されている。



 しかし、改めて世界遺産への登録が認められると、いまよりももっと強い規制の網がかかることになり、先に紹介した私の顧問先さんのような悩みが深まることになってしまう。


 

 鎌倉に限らず、世界遺産に登録されている他の地域でも同じような問題が生じているはずなのであるが、なかなか他の地域の一般国民には伝わらない。


 

 今回の顧問先さんとの会話を通じて、改めて、自然環境の保全と地域産業の本音との利害対立について考えさせられた。



 改めて、両者の調和を図ってほしいものである。