傷心の彼女を宥めるのは、

私の役目?

 

 

ひでさん、友達に別れを告げた後、

私に、

「すいませんが、彼女のよろしくお願いします」

って、丸投げられた。

 

 

 

ん〜〜ひでさんも、なかなか。

まぁ、昔カルティエもらっちゃったし、しゃーないか。

 

 

 

 

 

 

泣きじゃくる友達を前に、

私も励ましの言葉が思いつかない。

 

 

 

 

 

40歳を超えて

彼氏と別れるってなかなか辛い。

失恋なんて、恋愛することとセットじゃん。

 

 

 

でも、そうはわかっていても、

歳を重ねるたびに、傷つきやすくなる。

 

 

 

 

 

「とにかく、食べよう。

いっぱい食べて今日は飲もう」

と、酔って全てをうやむやにしよう作戦にでた。

 

 

 

 

すると、彼女、

「ひでさん、好きな人がいるんだって。」

ボソボソっと、彼女は言う。

 

 

 

 

 

別れるだけで辛いのに、

その向こう側に、別の女の影が見えた瞬間、

愛が、恨みに変わる。

 

 

 

それもさ、シングルマザーだって。

 

 

 

 

 

彼女、頭もいいし、

スタイルもいい。

一度もバツがついてないから、

結婚するなら、なんの障害もないの。

 

 

 

そんな彼女が負けて、

なんで、バツがついているような女に

それが、余計に悔しかったみたい。

 

 

 

 

 

「他に好きな人いるから・・・・・」

これほど、腹が立って、

別れって、ある?

でも、そう言われたらどうしようもない

 

 

 

 

どう考えたって、

彼女の方がひでさんの結婚相手には

お似合い。

 

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んったく、シングルマザーって、誰だよ。

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

 

待って。私?

 

ひでさん、他に好きな人っって誰?

 

 

なんて、聞かない。

聞いてどうする。だって、私は、ひでさんに恋愛感情ない。


 

 

 

案の定、好きなシングルマザーは、

私のことでした。

 

 

 

しかも、友達と付き合って、最後それ言っちゃうんだ。

あ〜きも。

 

絶対、無理。

 

 

 

 

 

でも、人は好きになったら、

相手の条件とか全く関係なくなるんだね。

 

それが、人を本気で好きになると言うこと。

 

 

 

 

 

ひでさん、その後

大きい事故をして、

入院した先の看護婦さんとスピード結婚。

たった、3ヶ月という速さ。

 

 

 

しかも、相手に選んだのは、

バツイチ年上女性。

 

 

 

 

今は、財布の紐をしっかり握られ、

女性に散財することもできなくなって

大人しくしていると思いきや、

 

 

うちにきた派遣社員に次々

声をかけ、

 

 

 

 

 

「あの人、私のこと好きなんでしょうか?」

って、私は派遣社員から相談を受けるループにハマってる。

カルティエの代償?

 

 

 

 

ひでさんって、

私が知らなかっただけで、

わりと、女好きだったのかも。

 

 

 

 

 

それほどモテないくせに、

モテる雰囲気、勝手に醸し出して、

シングルマザーを狙った

危険な男なのかもしれないね。