今回は前々からしたかった映画の紹介をしたいと思います。私の大好きな映画で、レビューをしたかったのですがなかなかできませんでした。



まず一本目はかなり古い映画ですが
日本映画『恍惚の人』



皆さまは認知症のご老人についてどうお考えでしょうか。
それぞれの立場によっていろいろなお考えがあると思います。



今回はこの『認知症老人介護』をテーマにした
凄絶な映画の紹介を、うまく伝わるかわかりませんがやってみたいと思います。



まずは大体のあらすじから分けて書いていきたいと思います。



1973年
日本映画

【主演】
高峰秀子
森繁久彌


有吉佐和子氏のベストセラー小説を映画化。



昭子(高峰秀子)は立花家の長男の嫁。
夫(田村高廣)もサラリーマンで家のことは全く何もしません。
高齢の義父母とは母屋と離れで同居をしています。
昭子は外で仕事を持つ、当時で言う職業婦人であり家事、子育てもひとりでこなす忙しい女性です。



ある日仕事の帰り道、舅、茂造(森繁久彌)が大雨のなか傘もささずにうろうろしているのを見つけます。
まだ昭子はその時は徘徊とは思わずに
「おじいちゃん、傘もささずにこの寒さのなか
オーバーも着ずに(オーバーとは今でいうコートのことですね)どうしたんですか」
と茂造の言動をいぶかしみます。


そこからが壮絶な、茂造の認知症介護の始まりでした。



ふたりで家に帰りつき昭子は食事の準備に取りかかります。
おじいちゃん(茂造)がやってきて
(注:茂造と書くときと、おじいちゃん、と書くときと、お義父さん、と書くときがあります。)
「バアさんが起きてくれんのです」
の言葉にいやな予感がして義母を見に行くとすでに
冷たくなっていました。



しかし、茂造は居間に寝かせられ白い布を顔にかぶせられた妻を見ても
「バアさんはいつまで寝てるんですか」
と妻が亡くなったことが理解できません。



腹が減った、腹が減った、と繰り返す茂造。
食べ物を異常なほど貪ります。



夫と昭子は
「おふくろが亡くなったショックでぼけちまったんだ」
と話します…





次回につづく