今日観た映画は3本
あ、その前に昨日観た映画は1本「フレイム・ユニオン」
これは舞台挨拶付きでして、見つけて急いで予約して走って(仕事帰りのジム後なので)行って来ましたのでした。
むっちゃくちゃ面白かった!(のでまた書きます)。
で、今日の3本は
🎬代々木ジョニーの憂鬱な放課後
🎥ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション
🎞️さよならはスローボールで
3本とも良かった!
「ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション」、
リュック・ベッソン製作・脚本、と言われても全くピンと来なかったのですが、
原題はWeekend In Taipei(台北の週末)。
このタイトルならリュック・ベッソンでもまあ、うなずけます。
しかし映画の内容➕観客動員数を図るキャッチーなタイトルとなると、「ドライブ・クレイジー」の方が適しているような気がします。
ビジュアルはこれなので↓(チラシ)
地名も入れて舞台が台北ですよ、とわかりやすい。
この映画で「ドライブ」をメインにしてるのはグイ・ルンメイ扮するジョーイという女性。
超絶ドライビング・テクニック。
自作バギーからフェラーリまで、山道から市街地までぶっ飛ばすのはお手のもの、な只者じゃなさそうだし、
カタギじゃなさそうな美女として登場します。
お顔が綺麗なだけでなく、スタイルもほっそり(というか無茶苦茶細い。特に腰)全身で美しい。
「鵞鳥湖の夜」からグイ・ルンメイさんはお変わりになってないですね。
登場した時は黒いノースリーブのロングドレスに黒い長手袋、二重でトップ付きのパールネックレスに黒いサングラスという衣装。
そして手にしたテイクアウト・コーヒーのカップに口をつけながら、ウィンドウを覗いているというシーン。
オードリー・ヘップバーン?ティファニーで朝食を?と思った瞬間に「ムーン・リバー」のアレンジインストが流れました。やっぱり。
オマージュなんでしょうか。
しかし、ここでこのジョーイさんが覗いていたのは宝石屋さんではなく、車屋さんでした。
ここで並いる高級車の中から赤いフェラーリに目をつけて、ぶっ飛ばしの試乗の後、ご購入、
二日かかるという調整を一睨みで1時間で終えさせ、そのまま乗って帰られます。
試乗前に「中を見せて」と言うジョーイに店員さんは内装を見せようとしますが、
そうじゃなくて彼女が知りたいのはボンネットの中にあるエンジンとか機械のことなのでした。
店に入った途端に「これはこれはクワン様」と丁重に迎えられるし、この車屋さん周りだけで
彼女がお金持ちのご夫人で贅沢な生活しているがメカニック的な車好き、ということがわかります。
そのまま家に帰ったところで夫が出てきて、麻薬王の大富豪の妻になってるけどその前に身籠った前の恋人の子が今は13歳男子、
というのもわかります。
そんなわかりやすい親切設計なのですが、彼女がなんで夫に「見るもの全て買わなきゃ気が済まないのか?」とか
「お前が愛しているのはショッピングと息子だけ」とか言われるくらい
(実際高級ブランドの紙袋をいくつも持って帰宅するシーンが2回ありました)、
贅沢に耽溺していたのかの説明セリフやシーンはなかったですね。
ただ、良かったのはジョーイのメイク。
衣装やアクセサリーは豪華なのですが、メイクはシンプル。
ノーズシャドウがわかる時もあったけど、アイシャドウやチークに色を感じさせないベースメーク程度。
もちろん素が美しいから(自信)もあるでしょうが、なんとなくここに彼女の芯があるように思いました。
着飾るけど、さっぱりしてる。そんな潔さというか素っ気なさが素敵でした。
後半で出身の村に滞在してカジュアルウエアの時には、頬のそばかすが見えたので、ここはノーメイク設定なんだな、
とすると前半のあれはやっぱりベースは塗って色を抑えたメイクだったんだな、とか
映画の本筋にはあまり影響しないことを見てました。
でも、こういう細かいところって大事ですよね。
もう一つ良かったポイントは音楽。
冒頭と後半の「さあ行くぜ!」な反撃始まりのところで流れた「黒く塗れ」。
ローリング・ストーンズの名曲ですが、それの何やらアジア的な弦楽器アレンジが印象的でした。
調べてみたらNini Musicという台湾の女性弦楽器奏者の方が演奏されていて、楽器は柳琴でした。
りゅうきんと読むのでしょうか。英語の検索結果しか出てこなくて、liuqinと記されていました。
元々ストーンズのPaint it Black自体がノワール感溢れているところに
柳琴の繊細な中国弦楽器の響きが重なって、とても素敵で映画のポイントとなっていました。
2回聴けて嬉しかったです。
それに勝手ながら私はこの曲を聴くとブライアン・ジョーンズのシタールの音色と彼の悲劇が頭をよぎって
泣きそうになってしまいます😢余談。
ドライブ・クレイジー:タイペイ・ミッション、
疾走感に溢れるストーリー運びに愛憎のもつれが絡みます。
親子の愛情も。
ちょっと悪役のクワンさんが可哀想になっちゃうんですよね、最後の方で。
法律的には悪いこといっぱいしてるんですけど、妻(ジョーイ)への愛は本物でした。
彼が手に入れようと思って手に入れられなかったのは、彼女からの愛だけだったのではないでしょうか。
お金も愛もいっぱい注いだのに可哀想。
そうだ、前振り部分(麻薬捜査官にしてジョーイの元恋人のジョンの紹介部分でもある)では
レストラン厨房での大立ち回りがあるのですが、ジョンは料理人として潜入していてまさに料理中だったので、
鍋釜包丁バーナーを駆使して応戦します。
ここの描き方がちょっとコミカルなんですね。
香港映画みたいな。ここはジョージ・ホワン監督のセンスなんでしょうか。
テイストミックス、盛り込みマックスでした。
楽しかった😊
