映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の続編が計画されていた、ということをVogueの記事で知りました

(Facebookを見ていたら出てきた)。


美しいトムさま

エンディングテーマの「悪魔を憐れむ歌」とともに、鮮烈な印象を残す映画でした。

曲の原題も”Sympathy for the Devil”と、作品内容に合ってるし。

この映画ではガンズ・アンド・ローゼズによるカバー版でしたね。

ローリング・ストーンズの古くからある名曲の一つですが、この映画にはガンズ版が合ってたと思います。

ストーンズ版はハードロックのザラザラ感が強くてそれが魅力なのですが、

ガンズ版だとそのザラザラがツルツルになっていて、作品エンディングあたりの

現代の都会における吸血鬼たちの都会ライフにマッチしていたと思います。


ちなみにこの「悪魔を憐れむ歌」のレコーディング風景はゴダールが監督した「ONE PLUS ONE」で観る事ができました。


ゴダールとストーンズという組み合わせが、意外でした


まだブライアン・ジョーンズがいて、みんなで一緒にコーラス部分を録ってる輪の中にいて…😭

この映画はブライアンの居場所(レコーディングスタジオ内でも、バンド内でも)が段々と少なくなって行って、

最後には無くなってしまうという恐ろしさを味わえてしまう恐怖映画でもあります。

バンド創立者でバンドリーダーであり、リードギタリストであったのに、居場所が無くなり、

程なくして亡くなって27クラブの一員になってしまったブライアン・ジョーンズ😢

可哀想なブライアン。


って話が脇道にそれてしまいました。
ヴォーグの記事は、
続編を作る話があったのに製作されることはなかった、その理由は単純、
というものでした。
なのであの映画を気に入っていた者としては、なんで?なんでなんで?と記事を読みに行きました。

ら、本当に単純な理由で、トム・クルーズが続編にノーと言ったから、ということでした。
なんだ。
それなら納得、と即時に思いはしましたが、
最近よくあるアメリカ製映画だと、シリーズが続くうちに主人公が変わったり、主人公を演じる俳優が変わったりしながら、
無理矢理シリーズ回数を重ねて行く、というのがありますから、主演のトム様が出ないんなら撮らない、と判断した監督と
じゃあ作らない、と決断した製作陣はエライんじゃないかな、とも思いました。

原作のアン・ライスはトム・クルーズが演じたレスタトを、背が高くでひょろっとしているルックスに設定しているらしい(原作読んでません💦)
のですが、監督は
「トムとは全く違う。が、彼には説得力がある」と談話してらっしゃいました。
ですよね、私もそう思います。
映画を観ていてトム“レスタト“クルーズ吸血鬼に全く違和感を覚えませんでした。
病的に美しく、18世紀のクラシカル衣装も着こなしていたのには驚きましたが。

だって、トム・クルーズったらトップ・ガンを始めとする出演作での肉体系で男っぽいイメージが大きかったので、
萩尾望都の「ポーの一族」吸血鬼の少女漫画性や、「ベルサイユのばら」オスカルにも通じる美しさを見事に纏った、
繊細な吸血鬼に微塵の違和感もありませんでした。
それまでのイメージに無い役を演じてもすんなり観客が受け入れる、それが映画俳優の説得力、ということなのでしょう。
私は特に彼のファンというわけではないのですが、この作品の彼は大好きです。
ファンじゃ無いのに、トップガンやミッション・インポッシブルシリーズを観るたびに素晴らしいなと思わせてもらってます。
素晴らしい俳優ですよね。うん。
彼の日頃の鍛錬と努力とパーフェクトを求める情熱がそうさせるのでしょう。
じゃないとロック・オブ・エイジズで、ロックスターとしてギターソロ弾くまでになるなんて、できませんよね。
感服する説得力。
トム・ザ・説得力の鬼・クルーズ👏



でも、共演のブラッド・ピットにはポーの一族もベルばらも無理でした(すみません、個人の感想です)。

18世紀衣装の白いひらひらブラウスや、ふんわりお袖が全く似合って無かったです。

それっぽくなるためのメイクも似合ってなかった。

吸血鬼が吸血した際の白肌ぷっくり赤唇メイクは、余計に無理で違和感が。


なんでブラッド・ピットだったのでしょうか。

トム並にポーの一族オスカルになれるはず、と踏んでのキャスティングだったのでしょうか。


12モンキーズのくるくるぱーな青年は、むっちゃ狂ってて良かったのに。

テルマ&ルイーズではお姉さまを手玉に取る役柄でしたが、

明らかにお姉さま方に盛り立ててもらってた(けどあれはすごく評価されたんですよね)。


しかしトム・レスタトの説得力のおかげで、

あー、まあこれ(違和感ブラッド・ピット吸血鬼)もありなんかな、ありなんやろうな、きっと。

と思いつつ、映画を観ていました。

恐るべし。


後年びっくりしたのは、この映画で大人吸血鬼たちと行動を共にする少女吸血鬼を演じていた女の子が、

「マリー・アントワネット」になっていた時です。

いや、それより「ギリシャに消えた嘘」の女盛り美女になって、

ヴィゴ・モーテンセンと夫婦になってるのが彼女だと知った時だったでしょうか。

可愛らしさも美しさも演技力にも、別に驚きはしなかったのですが、

あのちっちゃな女の子がこんな立派な女の人になる間、私はずっと大人だった、

ということに愕然としたのでした。

キルスティン・ダンスト。

素晴らしくて美しくて可愛くて、好きです。

一人の俳優の人生(成長)を見守った感を得させてくれた初めての俳優かも。




可愛かった😊

そして説得力の人と違和感(この作品では)の人。


ふと見かけた映画記事から思い出して色々書いてしまいました。

映画は一つを考えると他にもいっぱい繋がりがあって、広がってしまいます。

映画の世界は広がり続けている😃