ハンサム・ガイズ、無茶苦茶面白い映画でした❣️😃

仕事でミスして取引先からクレーム入って上司に怒られてもう、明日会社行きたくない😭

という、トボトボ歩きの仕事帰りにふらっと映画館に入って観ても、必ず楽しくなれ(ると思い)ます!



オカルトチックなホラー要素もあり、かなりブシャー!と夥しい血液迸るスプラッタあり、でもしっかりコメディ。

逆にも言えます。

コメディなのにスプラッタ・ホラーと両立してる。

そして素晴らしいのは、それらに加えて愛と優しさがあることなんですね。

心温まるのです。


韓国映画。ナム・ドンヒョプ監督は脚本も担当されてますが、これが長編デビューとのことで素晴らしい成果だと思います。

この作品は「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」(2010年カナダ、日本公開は2012年)のリメイクということですが、

私はこの元ネタ作品を観てないことを今、後悔しています。

きっとそちらも無茶苦茶面白かったはず。

ああ。同時上映してくれると嬉しい。


カナダ映画といえば2021年の「サイコ・ゴアマン」が心に残っています。

これもかなり破壊力のある映画でした。

パンフレットも買ったしTシャツも二種類買いました。

と、そこまで遡らずとも先日観た映画、「ユニバーサル・ランゲージ」がありました!

これはペルシャ語とフランス語が公用語である架空の都市:カナダ・ウィニペグを舞台に繰り広げられる優しさの物語。

思い出すとじんわり、そしてクスッと笑える場面も浮かんできて、もう一度観たくなる作品です。


ってまた本題から外れました💦


「ハンサム・ガイズ」です。

ハンサムガイズを名乗る二人組の兄貴格・ジェピルをイ・ソンミン、弟分のサングをイ・ヒジュンが演じてらっしゃいます。

イ・ソンミンさん、この人観たことある、と思ってたら、「復讐の記憶」(2022年)の主演でした。

これは渋い役で、苦い歴史の痛みを感じるストーリー。

その時も今回も感じていたことですが、色気があります。

どんなに枯れてる役(復讐の記憶)でも、はっちゃけた役(ハンサム・ガイズ)でも。


イ・ヒジュンさん演じるサングは自称セクシー・ガイのおとぼけ野郎、ですが、きっとご本人は普通にしてたら

本物のセクシー・ガイで素敵で格好良くて、とイケメン街道まっしぐらのはずなのに、この作品ではそれを封印するかのように、

コメディ・ガイ完遂。


漫才で言えば、サングがボケ、ジェピル兄貴がツッコミ、これをテンポ良くお二人がセリフや動きで完璧に回してらっしゃってて、

もう名人芸。

いや、芸として褒め称えるのは適当ではないかもですね。

観てるとこの二人に感情移入してしまうし、応援したくなるし、攻撃を加えようとする者たちに怒りを覚えるし、の

完全肩入れ状態になってました。

それくらい魅力あるキャラクター二人だったのです。


設定としては、人相の悪い悪人顔の二人組、転んだ女の子に手を差し伸べたら襲ってると思われるし、

おバカ学生たち&尊大ゴルファーが車で轢き殺した黒ヤギ🐐さんを憐れんで、埋葬してあげようと運んでたら

通りすがりの警官コンビに殺人の証拠隠滅しようとしてる凶悪殺人犯、の扱いされるしの、ガタイが良くってガテンでラテンな二人組。

そんな原作邦題通りの「ツイてないヤツら」が、運命(設定)にもめげず前向きに明るく前に進む様には健気ささえ感じます。


しかし素晴らしいのは他の人物たちもで、彼らが何か行動を起こすとそれがすなわちギャグに始まり、

ホラーを通ってスプラッタになるんです。

すごい。これは脚本の力なんでしょうか。

とにかく全俳優が面白と恐怖を心底理解してないと、成し得ない偉業ですよね。


印象に残っているのは(オカルト風味担当の)年老いた牧師さん。

十字架携え封印を解かれた悪魔に挑むのですが、悪魔は外人なので英語で呪詛する緊迫した場面😱

それに対して果たして牧師が述べた言葉は!

「エクスキュー(ズ・ミーまで言わせずに)…ガツン!💢」悪魔にやられて床に倒れてしまわれました。

倒れつつ仰ったのは…あ、すいません正確なの忘れましたが、「アイキャントスピークイングリッシュ、ディスイズアペン」的な

中1英語の教科書レベルの英語文でした。最後のセンテンスは、これははっきり記憶してますが

「I'm boy」(aは無かった)でした。

悪魔が猛威を振るってる最中に。

こんなとこまでボケるかーw みたいな。

この映画の真髄に触れた瞬間でした。


ただのホラーコメディじゃないのは、悪魔退治が終わってからのシーンにあります。

おとぼけ、じゃなくてハンサム・ガイズのジェピルとサングコンビは、一緒に悪魔と戦ったミナちゃんとトリオのようになるし、

ガイズの味方してくれた若い方の警官も彼らの側で新しい生き方を選択するしで、気がついたら

良い人が生き残って幸せになる、という結果になってました。

なんか、よかったね、と声をかけたくなるようなほのぼのライフを手に入れることができた彼ら。

自分もせこいことや悪いことしないで、一生懸命前に進もう、と思いました。