2021年2月9日。
今日は都立中の合格発表の日だが、平日なので子供達は学校に出掛けた。
9時ちょっと前に夫の部屋に行く。
夫とパソコンの画面を見つめる。
9時になったが、画面が固まって先に進めない。
スマホやタブレットを見ても、やはり固まっている。
ネットで合格発表する場合は、アクセスが集中してダウンすることも、珍らしくないらしい。
直接見に行こうと決めた。
身支度をしていると、夫が「画面が変わったよ。」と言う。
急いで夫のところに行く。
「あった。」
夫の指先に長男の番号があった。
「やったー!すごいすごい!!」夫と二人で喜びを噛みしめる
「何か間違いが起きるかもしれないから、早く手続きしてきな。」と夫。
すぐに私一人で学校に向かう。
学校に着いて掲示板の場所まで行く。
掲示板の前に人はいない。
たっぷり写真を撮る。
その後事務室へ向かう。
窓口で書類をもらい、脇の机で書く。
やや震える手でハンコを押す。
また窓口へ行き、事務員に書類を渡すと、「少々お待ちください。」と言って、奥へ引っ込んで行った。
何か書類の不備でも?と思いながら待っていると、、、
奥からスーツを着た男性3人が来て、横一列に並び、「これから6年間、よろしくお願いします。」と、こちらへ頭を下げる。
公立育ちの私、学校にこんなに丁重に扱われるのに慣れておらず、面食らってしまう。
とっさに私も、「よろしくお願いします。」と頭を下げる。
思った以上によい学校かもしれない。
夕方、まず次男が帰ってきた。
次男に合格を告げるが、自分のことではないので、いたってクールな反応だった。
玄関で長男を待つ。
ガチャ。
次男も夫も玄関にいる。
何でいるの?と怪訝な顔をする長男。
「おめでとう〜!!」
ん?という顔をする長男
(実は、合格発表のことは忘れていたらしい)。
「受かっていたよ!」
「良かった〜!!」一気に笑顔になる長男。
だけど、喜びを家族で噛みしめる間もなく、長男は野球道具を持って、すぐに出て行った。