2006年 2月 その日 いつものように自転車で駅に向かったはずの息子から電話があった。
「俺だけど 車にひかれた。」
「えっ!?ケガしたの?」
「今 救急車の中から電話してる。」
どうやら家と駅との中間地点あたりで事故にあったらしい。
「すぐ行くね!」
「血だらけだけど、電話できるくらい元気だから驚かないでね。」
当時 まだ車の運転をしていた義父と一緒に義父の車で息子の元にかけつけたら息子は救急車の中で血だらけの顔で座っていた。
「歯が折れた。」
前歯2本がものの見事に半月型に割れて下半分がなくなっていた。
血は 歯が折れたことによる血と顔の擦り傷 手の傷 らしい。
息子の状態を確認して とりあえず大丈夫そうだと安心した私と義父のところに警官が状況説明に来てくれた。
息子が自転車で横断歩道を渡ろうとした時に左折車にぶつけられ 息子はそのまま向かいの歩道までビューンと飛んで行ったらしい。
息子はちゃんと青信号の時に渡ってたそうで 轢いた車の運転手は76歳の女性 とのこと。
その人の話によると 左折しようとした時に息子の自転車が急に現れたそうです。
これは後から息子から聞いた話だけれど
横断歩道に入ってすぐ車が突っ込んで来るのがわかったから その瞬間ペダルをギュンと踏み込んた。
あの時 ペダルを踏みこんでなかったら車が完全に体にぶつかって大けがしてるところだった。
あそこでペダルを踏みこんでスピードあげたから自転車の後輪に車がぶつかり そして息子はビューンと結構 距離のある向かい側の歩道の植え込みまで飛んで行った と。
息子は自分が飛んで行くのがわかったそうで 当時 学校で柔道をやっていたため咄嗟に受け身の体制をとったらしい。
息子の言葉通り 自転車の後ろの方のタイヤが曲がっていた。
つづく