
母が入居してる
特養ホーム・やまぶどう(仮名)から
70歳で腰のヘルニアを患って
生き甲斐だった仕事を辞めた母
それから
いわゆる【認知症】っぽい症状が
目立ち始める前までの数年間は
今思えば
自宅に引きこもりに近い状態だったかもしれない

一緒に住んでる父は好き勝手に
ひとりで出かけ放題だったけど…
私と電話で話すことが日課だった母に
「何か趣味とか見つけてみたら?
ウチにひとりで居たら
そのうち病気になっちゃうよ!」
「友達とカラオケ行くとか
美味しいもの食べに行くとかさぁ。」
みたいなことを言いまくってた

そうすると母はたいてい
「何かするには、お金かかるじゃん。
アタシは貯金が趣味だもんでさ、
ウチでジーッとしてりゃあタダだもん」
なんて冗談なのか本気なのかわからん口調で笑ってた

そんな母に呆れてた私だったけど…
気づけば今の私って
あの頃の母と同じになってないか?
お金に関して言えば
『稼いでないから使わない』
がポリシーの私

専業主婦を長いこと続けてきたから
《家族のため》に生きているのが
いつのまにか当たり前になって
《自分》が何をしたいのか?
何が好きなのか?
そんなことがわからなくなってる

友達もいないしね〜

『趣味は?』って聞かれても
答えられるものが今はない…かも…
歌うことが好きで入ってたコーラス部も
今では幽霊部員

キラキラした暮らしがしたいのか
地味に暮らしたいのか
外に出て働きたいのか
それすらよくわからない

母みたいに認知症になるのだけは
なんとしても阻止したいんだけれど
このままだとヤバいかも…
自分探ししなくちゃ
