日曜日の早朝
眠れない夜を過ごした私の枕元で
いきなり鳴り響くスマホ
ボンヤリしながら画面を見たら
[父]の表示が…
『うわぁ…出たくないなぁ』
と思いつつ
やっぱりスルーはできない。
「もしもし?何かあった?」
たぶんかなり機嫌悪い声で出たわ
寝起きだしね。
「おー。俺だがさ。」
朝から元気な声だこと
「今朝、新聞見たら、訃報欄に
同級生のKさん(実家の近所在住)が亡くなったって書いてあってさぁ。
慌てて○○さん(別のご近所さん)に電話して確認したら、明日が葬儀だってさ」
「あー、そうなんだ。
誰からもその連絡なかったの?」
「俺は、ほれ、KO園に居るってことは、みんな知ってるでさ。
連絡しなくていいってことにされたようなんだわ」
なるほどね。
近所に住んでた同級生が亡くなって
誰からもそれを知らせてもらえなかったってことね
父にとっては
まあまあ重大な案件か?
ショックだったのかな?
「明日はさ、俺、風呂の日だもんで、
葬儀には出られないんだわ。
だから、今日、お香典持ってKさんちに行って来ようと思ってさ」
知らせてもらえなかったショックじゃなくて
風呂の問題なのね
「あーそう。いいんじゃないの」
正直、私はKさんとは30年近く会ってないし
父の同級生だってことも初耳かも。
「お香典は、10,000円でいいか?」
は?
……知らんがな
よく知らない父の同級生が亡くなったからって
お香典の金額を私に聞かれてもねぇ。
こういうのが
地味にストレス〜
母に相談するようなことを
何でも私に振ってくる。
相談相手のいない
孤独な高齢者なんだから
それくらいのことは受け止めてあげなきゃいけないのかなぁ
休日の早朝電話は
やめてほしいけどね。
たぶん父は昨日
10,000円のお香典持って
Kさんのお宅に弔問したんでしょうね。