沈まぬ太陽 | DAIのブログ

沈まぬ太陽

久々の邦画の大作『沈まぬ太陽』なかなか見応えがあった。
3時間22分という長さで途中休憩が10分入るが、
これは「東京裁判」以来26年ぶりだとか。
なかなか経験出来ない体験だ。

このところ原作ものには、はずれが多かったが
この作品は原作を裏切らない仕上がりになっている。
もちろん映画の好みもあるだろうが、
自分はもうちょっと長くしてもらって、さらに丁寧に描かれると
もっと満足出来たように思う。

これだけの内容、これだけの出演者、
3時間22分があっという間。
出演者たちの演技で、もっと映画を魅せてもらえたら、
すばらしかったろうが、予算にも尺にも限度があるので、
仕方のない事だろう。

物語に出てくる国民航空は、言わずと知れた日本航空がモデル。
ちょうど日本航空の再建が話題になっている時に
この映画が公開されるとは、なんという偶然か。
映画では1960年代~1980年代が描かれているが、
この体質が変わらなかったために、
今の問題が起きているのだろうと容易に想像がつく。
というか、今も昔も同じ事を繰り返しているのではと思うほど。

これだけの作品が映画化されただけでも、すごい事なのだが
日本航空やマスコミや官僚や政治に対して遠慮があるのか、
内情の描き方がソフトな感じは否めない。
それでも登場人物たちが、善悪、イデオロギーなど関係無く
パワフルに生きていた事はヒシヒシと伝ってくる。

やはり映画は、邦画と言えども
このくらいのスケールで作ってほしい。

おもな登場人物・モデル