国語教科書の中の「日本」 | DAIのブログ

国語教科書の中の「日本」

『国語教科書の中の「日本」』は、なかなか興味深い内容が書かれている本だ。自分は国語教科書に、もう長い間お目にかかっていないので、今の国語の教科書に収録されている本がわかっただけでも十分面白かったが、それに加えて、筆者のような視点で教科書を分析した事が無かったので、教科書の見方が広がりとても有益だった。

小学生低学年のうちに、国語の授業の中で知らず知らずのうちにすり込まれて行く、日本という価値観。なぜ父親が出てくる文献が少ないのか、なぜ舞台が現代でないものが多いのか、言われてみれば「確かに」という事ばかり。もちろん本書に書かれている全ての事に賛同する訳ではないが、国語教育という名の下に、道徳教育が見え隠れしているのは事実だ。また、その事を意図して教科書が作られている事も。是非、子どもを持つ親御さんや教員の方に読んでもらいたい。

国語教科書の中の「日本」 (ちくま新書)/石原 千秋

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