日本の珍地名 | DAIのブログ

日本の珍地名

平成11年頃から始まった、平成の市町村の大合併。平成11年4月時点で全国に3229あった市町村が平成21年9月には1774にまで減った。その事によって、沢山の新しい市町が生まれた。そのことによってまだ名前を聞いただけでは、どこにある市なのか町なのか、わからない事が多い。

この『日本の珍地名』は「平成の大合併で誕生した全国津々浦々の〈トンデモ地名〉を番付形式で一挙紹介」している、という事で購入。小さな頃から地理が好きだった自分にとって、知らない都市が多いのは、なんとも悔しい。そこで、この本で少しは新しい地名を憶えておこうという訳だ。

しかし自分が言うのもなんだが、新しい地名はセンスを疑うようなものが多い。地名には、その土地の歴史が表されている事が多いので、何とも趣があるのだが、新しい地名はその欠片も感じられないものが多い。その謎が、この本を読んで大いに解けた。合併する市町村の間で合意が出来た地名、合意が出来ず合併がご破算になった地名、いずれも合併を早急に進めるあまり、その地域の良さや歴史を表すものでなく、合併ありきの妥協の産物になってしまっていた。個人的にはとても残念、また馴染みのある地名が消えてしまったのも寂しい気がする。

今回の合併と関係無いが、札幌近郊に北広島市という都市がある。ずっと「なぜ北海道に北広島なのか?」という事が疑問だったのだが、明治初期に広島県からの移民が開拓した事に由来してるという事が、この本を読んでわかった。さて、今回生まれた新たな地名は、この後どのような歴史を刻んでいくのだろうか。

日本の珍地名 (文春新書)/竹内 正浩

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