種を撒かない人たち | DAIのブログ

種を撒かない人たち

4大マスコミと言えば聞こえはいいが、どこも斜陽産業となりつつある。その中でも一番規模の小さいラジオ業界は深刻だ。今の深刻な状況をリーマンショックを理由にする事も出来るが、その前からラジオ業界の危機は始まっていた。

様々なデータから、現在ラジオを聞いている年齢層は40歳以上の人たちだ。その中でも50~60歳代が多い。AMの70年代フォークブーム、FMの80年代ニューミュージック~ロックブームの世代の人が、現在ラジオを聞いているメインだと言ってもいいだろう。その当時は間違いなく10~20代の若者文化の象徴だったラジオ番組が、今や中高年のメディアとなっている。そのため、今は中高年に向けた番組や選曲、パーソナリティーの起用が増えている。

果たして、このままでいいのか?間違いなく50~60代の人たちは、この10~20年の間に減っていく。今のままでは、さらにラジオを聞く人口が減っていくという事だ。もし本気でラジオという産業を今後も残していきたいと思うなら、新たなラジオ聴取者を獲得する事が必要不可欠だ。そのためには、今までの価値観や経験を全て忘れて、1から番組づくりや番組を聞く環境づくりを考えていかなくてはいけないだろう。それが畑を耕し種を撒くという事になるのだ。

90年代後半から、ちゃんと手当していれば、このような状況居ならなかったかもしれない。もしかしたら今から種を撒いても遅すぎるのかもしれない。ただそれ以前に今のラジオ業界を見ていると、そこまで本気でラジオ産業を復活させようと考えている人がいるように思えない。