シェア出来るか出来ないか | DAIのブログ

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先日、テレビ関係の技術の人と仕事をしていた時、ついつい話題にのぼるのは、不景気による制作費削減の話。尋常じゃない状態だ。

テレビ制作会社社長が自殺

ちょっと前だが、自殺者も出た。これ以降、行政が放送局に対して指導を行なうようになっている。遺書には、放送局に対する恨みが書かれていたようだ。制作費の削減はもちろんの事、裏金を要求されたり接待させられたり様々な事が書かれていたとの事。

自分もラジオ番組の制作に関わっているが、これまたひどい状態。制作費はカットされるから、関わっている人のギャラの減額や、スタッフのリストラを行なわないといけない事になる。出来れば、減額でみんなの仕事を守りたいと思うのだけど、時々理解してもらえない人もいる。

「ギャラを下げられては困る」の一点張りだ。何度となく話し合うのだが、受け入れてもらえない。こうなると契約満了をもって、スタッフを交代させるか人数を減らすしか方法が無くなってしまう。難しい決断だ。

番組の制作費の削減ならまだマシかもしれない。番組数を減らして経費の削減を放送局は考えるので、番組そのものが無くなってしまう事もある。ワイド番組が増えるのもそのせいだ。これだと打つ手が無くなってしまう。

とにかくこんな経済状況なので、みんながシェアし合えればいいのだけれど、とつくづく思う。放送キー局の平均年収は1500万円だけど、これをを下げるとかね。しかし実情は全く逆で、放送局は下請けに系列会社を挟んでピンハネし、不労所得を稼いでいく。本社が赤字なので、その傾向は強くなってしまう。日本の悪しきシステムだ。

不況になると、自分だけは生き残りたいという気持ちが強くなるのはわかるけど「困った時はお互い様」という気持ちも忘れて欲しく無いと思う自分は、甘いのだろうか。