遅ればせながら、中学受験を目指す保護者の間では有名な「翼の翼」(著者;朝比奈あすか氏)を読みました。


中学受験の沼にのめり込み、翻弄されて行く凄まじい家族の姿を描いた作品です。


この本が話題になった時は、我が家の息子たちはまだ幼稚園年中さんだったので中学受験はまだどこか遠いところにある感じで、取り立ててこの本を読んでみたいと思う事はなかったのだけれど、

今、息子たちが小2になり、家庭での学習(ママ塾)やその他諸々の親子関係がうまくいかなってきており、、、ふと、この本を読んでみようという気になりました。


まだ読まれていない方もいらっしゃると思うので、本のあらすじについては伏せますが、、、もう本当に読んでいて胸が締めつけられる内容でした。


そして、この本に出てくる「翼」が我が家の息子達に、父「真治」や母「円佳」が自分に重なって、ハッとしました。

父「真治」がパパ塾をする中で、息子の翼を怒鳴りつける、こんなシーンがあります。


『何やってんだよ!』

『だからどうしてそこで6って書くんだよ!』

『これが0に見えるか?どう見ても6だろ!おまえ。見直した時に絶対間違えるだろ。はぁ、何度も同じことやってんじゃねーよ!』

『ばっかじゃねーの』

『ほら、てーをーうーごーかーす!』

『何止まってんだよ!分かんなかったら図にしてみろって言ってんだろ!』

『じっと見ていたら、分かるのか?そんな天才か?おまえは。あー?』

『凡人だろーが!凡人!凡人はとにかく手を動かすんだよ!』

『手ェ動かせ!手ェ動かせ!手ェ動かせよ!』



ここまでの語調の荒さはないけれど、私も息子たちに似たような事を言っていました。。。

「ねえ、この3と2、字が汚すぎて見分けつかないよ?テストだったら、☓つけられちゃうよ?何回言ったらわかるの?」

「この問題は、まず絵に描いてみなきゃ分かるわけ無いじゃん!必ず絵を描く!情報を整理する!」

「そのボーっとしてる時間が勿体ないじゃん。途中でボーっとしてるから、どこまで計算したか忘れちゃうんだよ!」

「選択肢の中で使い終わったモノは必ず✔つけておくの!✔つけて消していかないと、どれが使い終わったか、どれがまだ残ってるのか、分かりにくいでしょう?その習慣を必ずつけなさい!」

「〇〇(長男)はのんびりしてるんだから、人一倍時間を意識して解かないと!」

「△△(次男)は見直しをちゃんとしないと!早くても間違ってたら意味ないじゃん!」


そんなセリフを息子たちに投げつけていました。

最近の息子たちが勉強に対する意欲がさがっていて、反抗的なのは、私の厳しすぎる指導のせいだと思いました。。。 

私は教育虐待に片足を突っ込んでいるのかもしれません。


私は中学受験経験はありませんが、小学生のころから、県立の最難関高校を目指すよう、両親から教育されてきて、最難関高校に進みました。

県立の受験は内申点の比率も高いため、小、中学校とも副教科にも力を注ぎました。(オールマイティーにこなせる人になれるようにと、芸術面のお稽古事も幼い時からやらされていた)

小学生の頃は、周りの子が遊んでいる時間も、自分だけ勉強や習い事で忙しく、私も遊びたいな、、、と周りの子を羨ましく思った記憶があります。

(中学校からは自走で学習をしましたが、、、。)


今、私は息子たちに、自分が辿ってきた過去より、もっと辛い我慢の日々を強いているのではないか、、、と思いました。


私の時代とは違い、今は幼児教育や低学年のうちからの塾通いがスタンダードになりつつあるので、ある程度の事は仕方ないかもしれませんが、今、息子たちが勉強に疲れを感じ始めているのは事実です。


息子たちに対する声がけを見直し、勉強をしたくないときには思いっきり休ませる、息子たちがやりたい事ももっと尊重してあげる、、、など、改善していかなくてはいけないな、と、今一度反省しました。


息子たちの笑顔を消さないように、、、とにかくそれだけは忘れずに、やっていこうと思いました。