その女の子が6年生になった時、

コロナウィルスの影響で

5月まで学校が休校となった 


それをきっかけに

ゴールデンウィークが開けて

登校が再開した後も

教室で授業が受けれなくなった

心が病んでいたあせる





私が支援員として初めて

その子のクラスに入ったときに

1番話しかけてくれた子だった。


「先生って、顔にシワとかあまりないよね〜」


「35歳ぐらいに見えるね〜!」


コミュ力抜群ですウインク


だから、自然と友達が寄ってきていた。




保健室登校になって

ちょっとしてから

突然、右手の袖をまくって見せてきた


「ねぇねぇ先生見て〜!」


見るとカッターナイフのような物で

何度も何度も傷つけられて

傷だらけになって

赤く腫れ上がっている腕だった。



「なんでビックリマーク なんでこんなことしちゃうのえーん



私は目がウルウルしたあせる


「私、何で生きていかなくちゃいけないの?」


「死にたいんだけどにひひ


「生きていても何もいいことないよ」



その子が抱えていた物

本当かどうか確認する術はないけど

その子が言うには、、


お母さんから見て

自分はいらない子なんだ

邪魔な子なんだ

って、思ってしまった事


大人の世界のドロドロした所を

見てしまった


お母さんは

新しい人と新しい人生を

歩みたいんだ

そこに、私は邪魔なんだ



そんな苦しさを抱えて

自分を否定し

存在価値がないと

生まれてこなければ良かったと

思ってしまった


私が思うに、お母さんは

決してそんなこと思っていないはず

でも、そう受け取ってしまった

どうせ大人ってそんなもんでしょって


自分が幸せになりたいから

子供産んだくせに

責任取れないのかな

親って自分勝手



そんなことを思ってしまい

心がズタズタになっていた


自分なんていないほうがいい

今すぐ死にたい

苦しいよ〜

辛いよ〜

唯一この辛さを抜け出すのが

リストカットと言う手段


痛みを感じている時だけが

唯一、苦しみから解き放たれる瞬間


だからリストカットしたらダメなんて

言わないで

唯一楽になれる時なんだから




その後、保健室の先生と

お母さんとの連携がよくて

少しずつ

状態は良くなった。


そして、ある日私に言ってきた。


「お母さんね、新しい彼氏と別れたんだって」


その日から、

母親の悪口を一切言わなくなった


リストカットもしなくなった




子供って大人が思うよりも

大人の様子を観察している

特に、自分が本当に愛されているのか

誠実に行動しているのか

自分の行動に責任をとっているのか



でも、本当は親の事がが大好きで

親の事を信じたいと思っている



親は自分が幸せになりたくて

子供産んだくせに

自分勝手すぎる

と言う言葉にドキっとした


産んであげた

育ててあげている

と思いがちだが

それは違うのかなと思った


確かに

子供が欲しい

自分の幸せのために子供が欲しいと

思っていたかもしれない


親も謙虚に

子供に向き合わなくてはいけないのかも

と考えさせられました



その後もその子は

卒業するまで教室で授業受ける事は

ありませんでした


唯一、卒業前の合奏会には

参加すると決めていた

しかし、クラスの子からの視線が

少し厳しいと感じ、

本番直前で、やっぱり出ない!

と保健室で動けなくなってしまった



無理矢理連れて行くことができない

せっかく行く気になってくれてたのに

練習もしたのに汗

とても残念な気持ちだった


でも、保健の先生は諦める様子がない

私も一生懸命説得をした


本番の時間を過ぎても

本人は固まって動かない

先生方何人かで説得が続く


そして、

仕方なく、体を震わせながら

青ざめたかおで、

弱々しい声で、


「行くよ、、」



そして、演奏が始まる

うまく弾けなくても

そこの場所にいるだけでいいよ

そう、私は思っていた


でも本人は違った

心を入れ替えて

すごく生き生きとした顔で

木琴を弾き始めたのだ




演奏が終わった後

保健室に戻ってきて


「「めっちゃ楽しかった〜照れ


と満面の笑みで話していた


私は、また目頭が熱くなってしまった笑い泣き



みんなで背中を押して

本当に良かった〜ラブ



卒業してから3ヶ月後

学校に挨拶しに来た


保健の先生に

今までありがとうございましたドキドキ

今は中学校生活

部活も

楽しく過ごしていますラブラブ