その子とも、
4年生の秋に出会いました。




ADHDの為、薬を最大量飲んでいた。

全く教室に入れず
毎日保健室で工作をしている
体育と給食だけは教室に行きました
そしてたびたび衝動が抑えられなくて
問題を起こしてしまいます

だからどうしても人から認められない
仲間に入れてもらえない
冷たくされる
それで余計に怒ったりして暴れてしまう
悪循環でした

でもね本当は心が優しいんです
友達も欲しくてたまらないんです
でもどうしても衝動が抑えられなくて
人から見たら自分勝手だけど
その子なりに一生懸命なんです

何とかならないかなぁ
と思っていました


5年生になると、
特別支援の先生が
1人ついてくれたこともあり
何とか授業に出れるようになりました

何か理由をつけてはサボる事もあったけど
勉強しようと言う気持ちが
少しは湧いてきました

少しずつ
算数や国語の勉強しました
勉強が苦手な子が
一生懸命計算をしたり
一生懸命文字を書いているのを見ると
すごく胸が熱くなります



そんなある日
クラスで女の子と揉めました
口の達者な女の子だったので
言い返せず、
つい殴ってしまいました

かなり手加減してたのですが、
2発目は、私のほうに向かって
お腹をパンチしてきたのです

えー!私にーー!?

私、ずっとかばってあげていたのに
と、ショックでした

でも、、
女の子を殴ってはいけない
でも衝動が抑えられない
=支援員の先生にあたる
彼なりに少しは我慢した。
まあ、しょうがないか

夏休み前だったこともあり
ずっと嫌な気持ち残っても良くないので
思い切ってその子に
私の気持ちを伝えてみることにしよう
と思いました。

「あのさぁー昨日ね、」

と言った瞬間

「ごめんなさい
ごめんなさい
先生ごめんなさい!」

と謝ってくれたのです

去年までは何をしても
謝ると言う事は一切なかったその子が
謝れるようになっていた
突然パンチされたショックよりも
謝ってくれたこと嬉しかったです


実はその2週間前にも
同じようなことがあり
たまたま学校外でお母さんと出会った時に
言われたんです

「この前、うちの子、しょんぼりして 
帰ってきたんです。
すると、俺、三日月っ子先生のことを
なぐっちゃったんだよ
って気にしてたんですよ〜」
と、その場で謝ってくれました。

私はびっくりして
反省できるんだーと思いました。

もしかしてわかってくれるかも?と
私の気持ちを伝えることができました

自分がしたことを
次の日もちゃんと覚えていて
その子なりに苦しんでいたんだなーっ
てわかりました

その子はその後も
友達といろんなトラブルが
あったりしました

私も本を読んで勉強したりして

[責めたり注意するのは良くない。
まず共感すること]

と書かれてあったの
で実践してみました。
その子が友達とトラブルを抱えて

あいつがこんなこと言ってきたんだけどーー‼︎

と顔を真っ赤にして訴えてきた時

「そうなの〜!それは嫌だったね〜〜‼︎‼︎」

と全力で共感したところ
「うん」とうなずいて
すーっと次の授業に向かったのです

その後、何も文句を言う事は
ありませんでした。


とにかく僕の気持ちをわかってほしい
どうしようもない気持ちを
抑えられない衝動を
受け止めてほしい
そんな思いなんだなぁと思いました

そして、6年生になると
大分落ち着きを取り戻し
すっかり教室で授業を
受けれる様になりました

ノートも取れるようになりました
わからないことがあると

「先生、教えてくださいー!!」

と私にまで聞いてくるようにもなりました

子供が成長していく姿を見るって
ほんとに幸せなことです