新人コンテストアイドル・此花桜の夢は、コンテストアイドルの頂点「プリンセスアイドル」になること。そのためにトレーナーデビューをし、ポケモンコンテストライブに挑戦する旅を始めた。プラターヌ博士から最初のポケモン・フォッコを貰い、現在ハクダンシティを目指している。
もうすぐハクダンシティが目の前にさしかかったところで、桜は森の中で休憩に入っていた。フォッコに手作りポフレを差し出し、食べさせる。
「どう?美味しい?」
『ふぉこ♪』
「でしょでしょ!わたしが作った特製ポフレだよ~!」
モモンの実とブリーの実で作ったポフレを美味しそうにもぐもぐと食べていた。ポフレというのはポケモン用のお菓子で、今カロス地方では大流行中だ。ポケモンに食べさせると毛ヅヤやコンディションが高まり、トレーナーへの愛情が上がるのだ。
ポフレは色んな形やトッピングでデコレーションできるから、女の子たちはとことんポフレ作りに熱中する。そんなポフレ作りはポケモンコンテストライブでの競技の1つでもある。
「あっ!またあのデデンネ!」
『ふぉこ~!』
奪ったポフレをもぐもぐと食べているのは、この間もフォッコのサンドイッチを奪っていったあのデデンネだ。フォッコはあの時の屈辱を思い出して怒っている。
「よーし、今度こそあのデデンネをゲットしなくちゃ!」
『デネッ!』
「あっ!待ってよぉー!」
空のモンスターボールを取り出して、バトルしようかと思った矢先デデンネはまた草むらへと隠れてしまった。相変わらず小さい上にすばしっこいポケモンだ。フォッコは「あんなポケモンいらない」とでも言いたそうにぷんとそっぽを向いている。相当嫌いなようだ。
フォッコが嫌がっているのだから仲間にするのは諦めようと、ふぅと溜息をついてモンスターボールをポケットにしまっていると――
「待って待ってー!あたしそのデデンネ欲しいのよー!」
「……えっ、にゃっ!?」
遠くからそんな声が聴こえた。
走ってくる音と共にはぁはぁと息つぎの声は少しずつ近くなり、やがてその姿が見える。茶色い特徴的な紙型にホットパンツとポーチが特徴の女の子だった。その後ろからしょくぶつポケモン・フシギダネも追いかけてくる。
「はぁー、デデンネは!?」
「えっと、今あっちの方角に逃げていっちゃったよ」
「えーっ!?もう、また逃げられたぁ~!」
『ダネダネ……』
その女の子とフシギダネはぺたんと座り込み、残念そうに肩を落とした。
「ってあれ?もしかして、桜ちゃん!?」
「えっ?」
「わぁっ!桜ちゃん、桜ちゃんだよね?あたしだよあたし、サナだよ!」
「え、あ……サナちゃん……?」
「そうそう!よくカルムの家に遊びにきてたサナだよ!わぁ、久しぶり!」
いきなり名前を呼ばれて手を握られてびくりとしたが、「サナ」という名前の女の子には見覚えがあった。まだ小さい時、隣に住んでいるカルムの家によく遊びに来ていた彼の幼馴染の女の子だ。何度か顔を合わせたことはったが、人見知りが激しい桜はカルムたちと遊ぶことは数えるほどしかなく――こうして会うのは本当に久しい。
しかし桜は同時にハッと気付いた。ポケモンを連れてこんな森の中にいる、つまり彼女もトレーナーになったということを。
「桜ちゃん可愛い~!ほんとキュート!洋服も可愛い!アイドルみたい~!」
「えっ、そ、そんなこと……あるけどっ!」
「うんうん!小さい時から思ってたけど顔は小さいしスタイルはいいし魅力的!プラターヌ博士から桜ちゃんとカルムが旅立ったって聞いたけど本当だったんだ~!」
サナはキラキラと目を輝かせながらそう言った。ずいっとこちらに身を乗り出して、興味津々に攻めてくるサナの勢いに桜は恥ずかしがってスカートをぎゅっと握りしめたじたじになる。するとサナは、桜の足元にいるフォッコに目をつけてしゃがみ、頭を撫でた。
「あ、この子が桜ちゃんが博士からもらったフォッコね!毛並綺麗だしすっごく可愛い~!まぁ、あたしのフシギダネも負けてないね!」
『ダネダネ!』
「サナちゃん。プラターヌ博士からわたしたちの話を聞いたってことは、そのフシギダネは博士からもらったの?」
「そうだよ!あたしも叶えたい夢があってこのフシギダネをもらって旅に出たんだ!で、見つけたあのデデンネがすっごく可愛くてゲットしたくて探してたの!」
サナとフシギダネはガッツポーズをしながらそう言った。サナもトレーナーとしてなりたい夢があるらしく、同じく博士の元から旅立ったらしい。
サナのこのやる気ぶりとゲットしたい思いに影響された桜は、フォッコと目を合わせる。フォッコは桜の気持ちを読み取ったかのように「いいよ」と笑顔を見せた。ここまでサナのやる気ぶりを見せられたのだからトレーナーとしてやることは1つだ。
「サナちゃん、わたしもそのデデンネの捕獲手伝うよ?」
「えっ!?いいの!?」
「えっと、か、勘違いしないでね!サナちゃんならきっとデデンネと友達になれると思うし!そ、それにせっかく久しぶりに会えたんだし……その、もっと仲良くなりたい……から」
「ありがとう~!桜ちゃんほんと可愛くていい子!カルムもこのくらい素直になってくれたらなぁ」
嬉しさのあまり、サナはぎゅっと抱きしめてきた。人見知りが激しい桜はこうして抱きしめられるだけで恥ずかしくなり逃げ出したくなる。
こうしてサナとフシギダネと、デデンネ探しを開始した。しかし4番道路は森に囲まれている上に非常に広い。後少し歩けばハクダンシティの街並みが見えてくるがそれまでにはデデンネを捕獲したいところだ。今はフォッコの嗅覚でデデンネの臭いを探りつつ歩いている。
「フォッコの嗅覚だけで見つかるかなぁ、ここたくさんの野生ポケモンがいるんだよね」
「ふふーん♪あたしのフシギダネに任せなさーい!」
『ダネ!』
「フシギダネ!「あまいかおり」!」
指示を出すと、フシギダネの背中のタネから甘い香りが漂う。それはこの森中に広がり、野生ポケモンたちがその匂いに釣られてゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えた。
「「あまいかおり」は、野生ポケモンをおびき出す技なの!バトルでも使えるんだよ!」
「すごーい、それに綺麗……!」
ピンク色のキラキラとした香りが空気に乗って森に広がる。それはまるでアートのような、とても美しい光景だ。こんな技をコンテストのステージで演技してみたい。そう思った。
「でしょでしょ!さて、これにデデンネが釣られてくれないかなぁ」
「そんな簡単に釣られてこないよぉ」
『デネー!!!!!』
「まじかよぉ!本当に釣られちゃったよ!」
「ナーイス!ちょろデデンネ!!」
草むらからデデンネが飛び出してきた。
確かにあのデデンネは食いしん坊の気があるから、甘いものに釣られてくる可能性はあったがここまで簡単に来るとは思わなかった。
すぐさまフシギダネとフォッコは戦闘体勢に入る。
「デデンネ!あなたをゲットする!フシギダネ、「つるのムチ」!」
『ふっしー!』
フシギダネがタネからツルを伸ばし、デデンネに襲い掛かる。だがデデンネはそれを得意のスピードで回避し「でんきショック」を放った。直撃したフシギダネだが、草タイプなので効果はいまひとつ。
しかし、「でんきショック」の眩さで目が眩んだその隙を狙って、デデンネは「ほっぺすりすり」を使ってきた。頬をこすらせて静電気を起こす技で、フシギダネに頬をこすりつけることで攻撃と同時に麻痺を起す。
『フシ……ッ!』
「フシギダネ!」
「フォッコ、フシギダネをサポートするよ!「おにび」!」
『フォーッコー!』
麻痺状態になったフシギダネを守るようにフォッコが前に立ち、青白い炎を発射。それはデデンネに命中し火傷状態になった。これで少なくとも攻撃力が下がり上手く戦えなくなるはずだ。
「桜ちゃんナイス!あたしたちも負けてられないよフシギダネ!」
『ダネ!』
『デデー!』
デデンネは「パラボラチャージ」を発動、上空に放った電気はパラボラのように広がり周囲一帯に電撃が走る。広範囲に渡るこの攻撃は避けることはそう簡単ではない、デデンネはニヤリと笑って勝ち誇った…………だが。
フシギダネとフォッコは、無傷で立っている。そしてなぜか焦げた木が目に入った。
『デネ!?』
「残念だったわねー。フシギダネがツルで避雷針を作って、電撃を木に通したの!フシギダネ「エナジーボール」!」
放った緑色のエネルギー弾はデデンネに命中。ダメージを負って体勢が崩れたその隙にフシギダネは「とっしん」し、体当たり。
先ほどの「おにび」での火傷効果もあって、デデンネは地面へと崩れ落ちた。
「今よ!モンスターボール!!」
サナはすかさずモンスターボールを投げる。デデンネは赤い光となって吸い込まれ、デデンネが入ったモンスターボールはカタカタと揺れた。そして数秒後、カチッというゲット完了の音が鳴り響く。
「やったぁ!デデンネ、ゲットぉ!」
「やったねサナちゃん!」
「ありがとー!これも桜ちゃんとフォッコのサポートがあってこそだよー!フシギダネもご苦労様!」
『ダネダネ!』
『ふぉっこ♪』
「う、ううん。サナちゃんたちが頑張ったからだよ」
褒められたことなんて一度もなかったから、どう応えていいか分からず桜は照れてしまいもじもじと悶える。
「でもよかった、さっそく旅のパートナーができて!次のコンテスト開催まで時間ないからね」
「……………ほぇ?」
「あれ、言ってなかった?」
サナはデデンネが入ったボールを腰のベルトにおさめ、フシギダネを抱える。
「あたし、コンテストアイドルになってポケモンコンテストライブに挑戦するんだ!目指せ、プリンセスアイドル!」
「えっ、えっ、えええええええええええええ!?」
『ふぉこおおおおお!?』
桜は驚愕し、フォッコと一緒に叫んだ。
堂々とプリンセスアイドルになる宣言をしたサナは、つまり同じ夢を目指す自分のライバルということになる。そしてそのライバルである彼女の手伝いをしてしまったことも、知らなかったとはいえ驚きだ。
「じゃあね桜ちゃん!友達だけど、コンテストアイドルとして大会で会ったらライバルだからね!ばいばーい!」
『ダネダネー!』
「そ、そんなぁ~!」
デデンネをゲットしたサナは、フシギダネと共に去っていった。
ぽつんと残された桜はフォッコと一緒に愕然する。
「この先どうなっちゃうの~!?」
『ふぉこ……』
新たな友達、そして新たなライバルが増えて桜とフォッコの旅はまだまだ続く。
もうすぐハクダンシティが目の前にさしかかったところで、桜は森の中で休憩に入っていた。フォッコに手作りポフレを差し出し、食べさせる。
「どう?美味しい?」
『ふぉこ♪』
「でしょでしょ!わたしが作った特製ポフレだよ~!」
モモンの実とブリーの実で作ったポフレを美味しそうにもぐもぐと食べていた。ポフレというのはポケモン用のお菓子で、今カロス地方では大流行中だ。ポケモンに食べさせると毛ヅヤやコンディションが高まり、トレーナーへの愛情が上がるのだ。
ポフレは色んな形やトッピングでデコレーションできるから、女の子たちはとことんポフレ作りに熱中する。そんなポフレ作りはポケモンコンテストライブでの競技の1つでもある。
「あっ!またあのデデンネ!」
『ふぉこ~!』
奪ったポフレをもぐもぐと食べているのは、この間もフォッコのサンドイッチを奪っていったあのデデンネだ。フォッコはあの時の屈辱を思い出して怒っている。
「よーし、今度こそあのデデンネをゲットしなくちゃ!」
『デネッ!』
「あっ!待ってよぉー!」
空のモンスターボールを取り出して、バトルしようかと思った矢先デデンネはまた草むらへと隠れてしまった。相変わらず小さい上にすばしっこいポケモンだ。フォッコは「あんなポケモンいらない」とでも言いたそうにぷんとそっぽを向いている。相当嫌いなようだ。
フォッコが嫌がっているのだから仲間にするのは諦めようと、ふぅと溜息をついてモンスターボールをポケットにしまっていると――
「待って待ってー!あたしそのデデンネ欲しいのよー!」
「……えっ、にゃっ!?」
遠くからそんな声が聴こえた。
走ってくる音と共にはぁはぁと息つぎの声は少しずつ近くなり、やがてその姿が見える。茶色い特徴的な紙型にホットパンツとポーチが特徴の女の子だった。その後ろからしょくぶつポケモン・フシギダネも追いかけてくる。
「はぁー、デデンネは!?」
「えっと、今あっちの方角に逃げていっちゃったよ」
「えーっ!?もう、また逃げられたぁ~!」
『ダネダネ……』
その女の子とフシギダネはぺたんと座り込み、残念そうに肩を落とした。
「ってあれ?もしかして、桜ちゃん!?」
「えっ?」
「わぁっ!桜ちゃん、桜ちゃんだよね?あたしだよあたし、サナだよ!」
「え、あ……サナちゃん……?」
「そうそう!よくカルムの家に遊びにきてたサナだよ!わぁ、久しぶり!」
いきなり名前を呼ばれて手を握られてびくりとしたが、「サナ」という名前の女の子には見覚えがあった。まだ小さい時、隣に住んでいるカルムの家によく遊びに来ていた彼の幼馴染の女の子だ。何度か顔を合わせたことはったが、人見知りが激しい桜はカルムたちと遊ぶことは数えるほどしかなく――こうして会うのは本当に久しい。
しかし桜は同時にハッと気付いた。ポケモンを連れてこんな森の中にいる、つまり彼女もトレーナーになったということを。
「桜ちゃん可愛い~!ほんとキュート!洋服も可愛い!アイドルみたい~!」
「えっ、そ、そんなこと……あるけどっ!」
「うんうん!小さい時から思ってたけど顔は小さいしスタイルはいいし魅力的!プラターヌ博士から桜ちゃんとカルムが旅立ったって聞いたけど本当だったんだ~!」
サナはキラキラと目を輝かせながらそう言った。ずいっとこちらに身を乗り出して、興味津々に攻めてくるサナの勢いに桜は恥ずかしがってスカートをぎゅっと握りしめたじたじになる。するとサナは、桜の足元にいるフォッコに目をつけてしゃがみ、頭を撫でた。
「あ、この子が桜ちゃんが博士からもらったフォッコね!毛並綺麗だしすっごく可愛い~!まぁ、あたしのフシギダネも負けてないね!」
『ダネダネ!』
「サナちゃん。プラターヌ博士からわたしたちの話を聞いたってことは、そのフシギダネは博士からもらったの?」
「そうだよ!あたしも叶えたい夢があってこのフシギダネをもらって旅に出たんだ!で、見つけたあのデデンネがすっごく可愛くてゲットしたくて探してたの!」
サナとフシギダネはガッツポーズをしながらそう言った。サナもトレーナーとしてなりたい夢があるらしく、同じく博士の元から旅立ったらしい。
サナのこのやる気ぶりとゲットしたい思いに影響された桜は、フォッコと目を合わせる。フォッコは桜の気持ちを読み取ったかのように「いいよ」と笑顔を見せた。ここまでサナのやる気ぶりを見せられたのだからトレーナーとしてやることは1つだ。
「サナちゃん、わたしもそのデデンネの捕獲手伝うよ?」
「えっ!?いいの!?」
「えっと、か、勘違いしないでね!サナちゃんならきっとデデンネと友達になれると思うし!そ、それにせっかく久しぶりに会えたんだし……その、もっと仲良くなりたい……から」
「ありがとう~!桜ちゃんほんと可愛くていい子!カルムもこのくらい素直になってくれたらなぁ」
嬉しさのあまり、サナはぎゅっと抱きしめてきた。人見知りが激しい桜はこうして抱きしめられるだけで恥ずかしくなり逃げ出したくなる。
こうしてサナとフシギダネと、デデンネ探しを開始した。しかし4番道路は森に囲まれている上に非常に広い。後少し歩けばハクダンシティの街並みが見えてくるがそれまでにはデデンネを捕獲したいところだ。今はフォッコの嗅覚でデデンネの臭いを探りつつ歩いている。
「フォッコの嗅覚だけで見つかるかなぁ、ここたくさんの野生ポケモンがいるんだよね」
「ふふーん♪あたしのフシギダネに任せなさーい!」
『ダネ!』
「フシギダネ!「あまいかおり」!」
指示を出すと、フシギダネの背中のタネから甘い香りが漂う。それはこの森中に広がり、野生ポケモンたちがその匂いに釣られてゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えた。
「「あまいかおり」は、野生ポケモンをおびき出す技なの!バトルでも使えるんだよ!」
「すごーい、それに綺麗……!」
ピンク色のキラキラとした香りが空気に乗って森に広がる。それはまるでアートのような、とても美しい光景だ。こんな技をコンテストのステージで演技してみたい。そう思った。
「でしょでしょ!さて、これにデデンネが釣られてくれないかなぁ」
「そんな簡単に釣られてこないよぉ」
『デネー!!!!!』
「まじかよぉ!本当に釣られちゃったよ!」
「ナーイス!ちょろデデンネ!!」
草むらからデデンネが飛び出してきた。
確かにあのデデンネは食いしん坊の気があるから、甘いものに釣られてくる可能性はあったがここまで簡単に来るとは思わなかった。
すぐさまフシギダネとフォッコは戦闘体勢に入る。
「デデンネ!あなたをゲットする!フシギダネ、「つるのムチ」!」
『ふっしー!』
フシギダネがタネからツルを伸ばし、デデンネに襲い掛かる。だがデデンネはそれを得意のスピードで回避し「でんきショック」を放った。直撃したフシギダネだが、草タイプなので効果はいまひとつ。
しかし、「でんきショック」の眩さで目が眩んだその隙を狙って、デデンネは「ほっぺすりすり」を使ってきた。頬をこすらせて静電気を起こす技で、フシギダネに頬をこすりつけることで攻撃と同時に麻痺を起す。
『フシ……ッ!』
「フシギダネ!」
「フォッコ、フシギダネをサポートするよ!「おにび」!」
『フォーッコー!』
麻痺状態になったフシギダネを守るようにフォッコが前に立ち、青白い炎を発射。それはデデンネに命中し火傷状態になった。これで少なくとも攻撃力が下がり上手く戦えなくなるはずだ。
「桜ちゃんナイス!あたしたちも負けてられないよフシギダネ!」
『ダネ!』
『デデー!』
デデンネは「パラボラチャージ」を発動、上空に放った電気はパラボラのように広がり周囲一帯に電撃が走る。広範囲に渡るこの攻撃は避けることはそう簡単ではない、デデンネはニヤリと笑って勝ち誇った…………だが。
フシギダネとフォッコは、無傷で立っている。そしてなぜか焦げた木が目に入った。
『デネ!?』
「残念だったわねー。フシギダネがツルで避雷針を作って、電撃を木に通したの!フシギダネ「エナジーボール」!」
放った緑色のエネルギー弾はデデンネに命中。ダメージを負って体勢が崩れたその隙にフシギダネは「とっしん」し、体当たり。
先ほどの「おにび」での火傷効果もあって、デデンネは地面へと崩れ落ちた。
「今よ!モンスターボール!!」
サナはすかさずモンスターボールを投げる。デデンネは赤い光となって吸い込まれ、デデンネが入ったモンスターボールはカタカタと揺れた。そして数秒後、カチッというゲット完了の音が鳴り響く。
「やったぁ!デデンネ、ゲットぉ!」
「やったねサナちゃん!」
「ありがとー!これも桜ちゃんとフォッコのサポートがあってこそだよー!フシギダネもご苦労様!」
『ダネダネ!』
『ふぉっこ♪』
「う、ううん。サナちゃんたちが頑張ったからだよ」
褒められたことなんて一度もなかったから、どう応えていいか分からず桜は照れてしまいもじもじと悶える。
「でもよかった、さっそく旅のパートナーができて!次のコンテスト開催まで時間ないからね」
「……………ほぇ?」
「あれ、言ってなかった?」
サナはデデンネが入ったボールを腰のベルトにおさめ、フシギダネを抱える。
「あたし、コンテストアイドルになってポケモンコンテストライブに挑戦するんだ!目指せ、プリンセスアイドル!」
「えっ、えっ、えええええええええええええ!?」
『ふぉこおおおおお!?』
桜は驚愕し、フォッコと一緒に叫んだ。
堂々とプリンセスアイドルになる宣言をしたサナは、つまり同じ夢を目指す自分のライバルということになる。そしてそのライバルである彼女の手伝いをしてしまったことも、知らなかったとはいえ驚きだ。
「じゃあね桜ちゃん!友達だけど、コンテストアイドルとして大会で会ったらライバルだからね!ばいばーい!」
『ダネダネー!』
「そ、そんなぁ~!」
デデンネをゲットしたサナは、フシギダネと共に去っていった。
ぽつんと残された桜はフォッコと一緒に愕然する。
「この先どうなっちゃうの~!?」
『ふぉこ……』
新たな友達、そして新たなライバルが増えて桜とフォッコの旅はまだまだ続く。