「海、最初からいなければ良かった?」
ラストでパパに向けて言った、海ちゃんの言葉。
海ちゃん、そんなことを、抱えていたんですね。
でも、今ここで、まだ早い段階で打ち明けられて良かった…。
ずっと、一人きりでかかえずに、話せて良かった。
夏くんがいなくてもさみしくなかった。
でも、夏くんと2人のとき、ママが感じられなくなって、寂しくなった。
夏くんには、辛い現実です。
でも、今から一つずつ親として生きる部分を積み重ねていくことができます。
知らなくて生きていなくて、本当に良かったです。
海ちゃんがママがいなくて寂しいのは、
水季さんが、一つずつママを積み重ねてきたから…。
ミルクをあげて、おむつをかえて、抱っこして、寝かした…と思ったら、起きちゃって、抱っこして…。
熱がでたら、心配して、付き添って、たまに自分が次熱が出て…でも、寝ておけない。
はじめに、こどもの病院の受付に、自分の名前ではなくて、こどもの名前を書いたとき、「そうだ…わたし親だ…」と、自覚したのを今でも覚えています。
自分を後回しにして、お世話をするのは、いくらこどもがかわいくても、キツイな〜なんて思うことしばしば…。
いろんないいことも大変なこともありながら、ひとつひとつ親になっていく。いきなり親になるけど、中身はゆっくり親になっていく…。
印象的なシーンは、
海ちゃんがママがくれた絵本を読んで、
「何回も読んだけど、まだ大丈夫じゃない」
夏くんが
「わかんないとこある?教えるよ」
海ちゃん
「ち、が、う」
親子でも、ひとりひとり違う人。
気持ちは、すれ違うことばかり…。
夏くんがたくさん話そうとしてくれる人で良かった。
弥生さんが、海ちゃんの変化に気づいてくれる人で良かった。
津野くんが、大事なことを伝えてくれる人で良かった。
大丈夫なところに、きっといきつきます。
みんな海ちゃんを大切にしていて、本当にステキです。