世界の街を自転車で走るの第二回目はアメリカのシアトルです。

 

日本人にもお馴染みのシアトルは、水と山に恵まれた土地です。

 

街に海が切り込んでいて水辺を楽しみながらサイクリング出来ます。日本と違うのは道の広さとゴチャゴチャ感の無いところ。

 

小さくあれこれ詰め込むことが得意の日本人にはちょっと無理なおおらかな街づくりは、走っていても心の軽さが違います。

 

それと湿潤な気候は日本人には馴染みがあって、異国にあってなんだか落ち着く街です。


 


 

 

地図で見ても分かるようにシアトルは海に囲まれ、山と海が近い街です。街中は自転車レーンが整備されて走りやすい。

 

ボーイングやマイクロソフトのおひざ元ですが、最近はGoogleやAmazonもやってきて街がどんどん整備されているようです。

 

 

サンフランシスコ同様に港町ですが、シアトルの方が陸地に海が入り組んでいて、住と海がより近い感じ。

 

 

シアトルに住む従妹家族、その旦那、マイク(写真中央)が山にマウンテンバイクを乗りに連れて行ってくれました。

 

彼は同世代で、私と同じく仕事をやめた自遊人。なおかつ自転車が趣味という偶然です。このシアトルで若い頃にメッセンジャーをやっていたこともある筋金入りの自転車乗りです。

 

私は新しい機材が好きですが、彼はビンテージ好き。スチールフレームに古いパーツを集めてきて組み上げています。

 

日本からやって来る私を手ぐすね引いて待っていてくれました。

 

 

ダート天国

シアトルで気に入ったのは実は山、ダートなんです。周囲を国立公園に囲まれたシアトルには海もありますが山もあります。

 

ダート好きにはたまらない道がわんさかあって、日本のようにハイカーだらけでせせこましということが全くないので、思う存分自然の中で汗を掛けます。

 

 

 

 

 

アイアンホース州立公園へようこそ。

 

廃止鉄道を利用したトレールが続きます。

 

 

 

 

 

クルマもやってこない。ダート好きにはなんともうれしいコースです。轍も無く走りやすい。

 

しっかり整備されています。それもそのはず、公立公園に入るのには年間パスが必要なようです。

 

下の写真ではレクレーションパスをご提示くださいと書かれています。

 

 

途中には明かりの無いトンネルが待っていました。

 

この中は完全に真っ暗。ライトの明かりを頼りに走りますが、漆黒の空中を浮かんでいるよう。

 

宇宙遊泳気分が楽しめそうですが、内心冷や冷や。

 

気温も下がって肝を冷やします。

 

 

担ぎもあり。日本だったらこんなトレールを自転車で行くとハイカーに煙たがられそうですが、こちらは時折すれ違う程度。ここでも自転車の市民権が得られている感じです。

 

シングルトラックで自転車を押すのも楽しい。

 

 

 

川を渡る空気が涼しくて気持ちいい。

 

 

でも川の水は飲めないよとマイクが言います。どうやら微生物がいて悪さをするよう。日本人じゃ知らないと飲んじゃいますね。

 

ロードで伸びやかに走るもよし、MTBで山に分け入るもよし、坂バカにもお手頃な道が限りなくあります。そんな道が街の近くにある、自転車乗りにとってパラダイス、週末が待ち遠しい、そんなシアトルです。

 

街中を中心に紹介したサンフランシスコに対してここシアトルは、サンフランシスコより自然があふれていてスケールが大きいなあという感じです。

 

 

次回は穀倉地帯を果てしなく続く道、をお見せします。

 

ではでは@三河屋幾朗