自転車をこよなく愛する私は6台の自転車を所有しています。

 

ツール・ド・フランスに興じ、現地に見に行く程ですから、旅先の街を自転車で走らないわけがありません。

 

ヘルメット、ウエアからレーサーシューズまで、上から下まで全部用意してきました。そしてサイクリストに肝なのはサドルとペダル。

 

これも日本から持参です。

 

まずはサンフランシスコを紹介します。
 




 

サンフランシスコは自転車乗りに優しい街だった

 

サンフランシスコは自転車乗りには嬉しい街、この一言に尽きます。

 

自転車に市民権があります。クルマは自転車を前にすると必ず止まってくれます。

 

始めは何かの間違いかと思いましたが、行く先々でドライバーが同様に気を遣ってくれるので、ああそういう街なんだと気が付きました。

 

自転車専用レーンも整備され、実に走りやすい街です。そして走るには手ごろなルートがたくさんあります。

 

街中を流しても良し、郊外へ走り出しても良し、坂もあれば海もある。街のシンボル、ゴールデンゲートブリッジもサイクリングコースの中心です。

 

 


ここでは友人宅に居候して、彼のロードレーサーを借りてサンフランシスコの街を走り回りました。毎日晴れて、サイクリング日和が続きます。湿度が低くてカラッとしていたので汗が気になりません。
 

ここに来る前に滞在したシアトルも走り易かったのですが、街中を走るにはサンフランシスコが上をいっているように感じます。

それは自由な自転車の発祥の地であることも関係しているのでしょう。

 

ヨーロッパの堅苦しく伝統的な自転車文化に対して、野山を駆け回るマウンテンバイクを生んだ自由な発想のアメリカは、ここサンフランシスコのヒッピーが発祥と言われています。

 

マウンテンバイクはアメリカ西海岸を発信源として自転車のカタチを大きく変えてきました。ヒッピー文化を生み、LGBTに寛容な自由の街、サンフランシスコならではでしょう。
(注:LGBTとは

 

 


 


 

この空気、この解放感が自由を触発するのでしょう。

 

 

 

街中を走ってみる

街中を走ってみます。道行く自転車が堂々としています。自転車が2台横並びでも問題なし。余裕で走れる自転車レーンが魅力的。

 

 

 

そしてサイクリストには嬉しいのがこれ。

 

 

お気づきでしょうか。バスの前に自転車が載せられます。ヨーロッパでも長距離バスなら自転車用キャリアが付いていることがありますが、街中ではなかなか見られません。

 

便利だなあ。

 

 

サンフランシスコは海から山手に向かって建物が建てられています。アメリカは方眼紙のような街づくりが基本です。

 

傾斜地に作られた建物、ゆえに段々畑のような横切る道路と、駆け上がる道路の交差になるのがこの街の特徴です。

 

自転車には上りが辛い、しかし自転車乗りには上り坂を好む奇特な人が多いのです。そんな「坂バカ」には最高と言えます。

 

 

 

坂の街はこれを見れば一目瞭然。そこを走るサンフランシスコ名物、ケーブルカー。 


同じ坂の街でも、日本の尾道や長崎とはずいぶん違いますね。

 

 

坂の街なので高台に上がれば街が一望できます。そこから駆け下る一本道。港の象徴のフェリー・ビルディング・マーケットプレイスまで本当に一直線に引かれています。

 

一気に下って行きましょう。

 

ヤッホー!

 

 

着いたあ。

 

 

 

 

港を中心に海辺がきれいに整備され、サイクリングも、自転車押してそぞろ歩きも楽しい。
 


そこに続くビーチもあります。
 


 

そして夕日に映えるゴールデンブリッジ(画面左側)を眺める夕暮れが魅力的なサンフランシスコです。

 

 

 


 

この居心地の良さはなんだろう

海外で自転車に乗る、同じ自転車なのに環境の違いで随分と乗り方が違ってきます。と同時に自転車に乗る楽しみ方も変わって来ます。

日本では道路交通法が改正されて、自転車は歩道ではなく車道を走る「車両」と定義されました。でも現実はお寒い限り、道路の片隅に追いやられて走る場所さえままならない日本の自転車事情です。

 

アメリカとは道路の幅が違う、というだけでは説明のできない居心地の良さ。ドライバーの対応の良さは他のどの都市にもありませんでした。それは前述の通り、自転車の市民権が得られているということに他なりません。ヨーロッパとはひと味違う自転車文化がここにあります。

サンフランシスコならビーチクルーザーもいいなあ。

次回はシアトルを紹介します。
 

 

ではでは@三河屋幾朗