私は帰国した後も、Couchsurfingで外国人を「選んで」我が家に招いて旅してます。

 

いま滞在しているカップルは世界を旅するフランス人。昨年の夏から南米、そしてアジアへ、日本へと歩みを進めて、明日バリへ飛び立つ前に我家にやって来ました

 

彼らはフランスのブリターニュ地方出身です。これ食べてみてと、ブリターニュの味を日本で探して持ってきてくれました。

 

食べてみて

「あっ、この味食べたことある」

と思い出しました。

 

 

それはベルギーの友人宅の事です。2016年の世界一周の旅の途中に1週間ほどの「休暇」をとりました。

 

それまで2か月、南米、北米と、移動に次ぐ移動で心も体も疲れ切っていたので、私にとって第二の故郷ベルギーの、それも実にフランダースらしい片田舎に住む彼らの家での1週間は、心身共に体の芯からリフレッシュする良いチャンスでした。

 

 

毎朝、家の主は近くのパン屋さんに出来立てのパンを、歩いて買いに行きます。

 

毎日違う味のパンを買ってきて 「おう、これ食え」 と差し出してくれます。

 

朴訥で優しい主と、笑顔がステキな奥様。その時に出てきた幾つもの味のひとつに、今朝また出会えました。

 

旅の記憶は風景だけでなく、そこで出会った人、匂い、そして味は深く体に刻まれます。

 

時間とともに忘れてしまいますが、ふとした瞬間にその記憶が解き放たれる。

 

そんなステキな瞬間が朝からやって来て、一日が楽しく過ごせる予感が満ちています。

 

 

旅は日常のなかにも@三河屋幾朗