大府市歴史民俗資料館企画展・戦国あいちヒストリア展

愛知県大府(おおぶ)市の歴史民俗資料館で開催中の企画展・戦国あいちヒストリア展に行ってきました!



これは愛知県の戦国時代に関する展示会で、幅広い展示が以前から密かに話題になっており、私も非常に気になっていました。

【場所】 大府市歴史民俗資料館


【住所】 大府市桃山町五丁目180番地の1


>>大府市歴史民俗資料館の場所の地図



>>戦国あいちヒストリア展の詳細



【期間】 平成29年7月8日(土)~9月3日(日)



館内は撮影禁止なので、文章でレビューしますね。



私が思った今回のポイントは次の4つです。



●パネル展

●城

●刀

●古文書



これら4つの項目でも興味惹きますね。順番に説明します。








【1】パネル展


まずは愛知の戦国に関する雑学をチェック!ということで、クイズ形式のパネル展がありました。



・武将の肖像画で名前を当てる


・愛知県の古戦場の年代で合戦を当てる


・家紋で武将を当てる



など。



これらの展示はクイズのノリみたいな感覚で、気軽に楽しめます。



特に【武将の肖像画で名前を当てる】に関しては、名古屋市中村区の秀吉清正記念館にある武将クイズみたいな感じですね。



パネルがあって、裏側に正解が書いてあるヤツ。



難易度はかなり低めで、上級者コースでも愛知の戦国に詳しい人なら問題なく正解できると思います。








【城】


私のメインはこれですかね(笑)



まず、知多半島の大きな地図があり、そこに知多半島の城がズラリと記載されているパネルに圧巻しましたね。



一目で知多半島の城跡をチェックできる、一家に一台欲しいパネルですw



でもあえてダメ押しするなら、豊明市に沓掛城が記載されていなかったり、幕末の海防施設がスルーされていたのは残念でしたが、【城】にフォ―カスするなら十分なパネル。



そして大府市の追分城と蒲郡市の上之郷城(かみのごうじょう)のジオラマがありました。






大府市追分城址のジオラマ

※特別に許可を頂いて掲載しています。


追分城は館に近いですが、居館を掘に囲まれた様子がよくわかります。



あと上之郷城、これはかなりマニアックな鵜殿氏の居城で、忍者を使って落城させた伝説があったり、城内の発掘調査で火縄銃の玉が出土したりと話題に事欠かない城跡です。



でも個人的な感想は、この上之郷城のジオラマは少し不完全燃焼…



なぜかというと、虎口(現状:みかん畑)など、上之郷城のオイシイ部分がカットされたもので、中央(本丸)が強調されているだけに思いましたね。



上之郷城のポイントはそこではないのだよw









蒲郡市上之郷城の虎口

↑ちなみにこれが上之郷城の虎口w








【刀剣】


刀、薙刀(なぎなた)、槍の展示もありました、次の6つです。


(刀)

・備州長船春光(天文年間)
・孫六兼元(永正年間)
・関の兼定(室町中期)
・濃州関住兼常(室町中期)



(薙刀)

・若狭守藤原氏房作(安土桃山)



(槍)

・氏房(安土桃山)



私は刀剣に関しては詳しくないのでよくわからないのだけれど、パッと見、江戸以前のものばかりですよね。



詳しい人が見れば、たぶん楽しめるのでは?と思いました。








【古文書】


知多半島の有力武将・常滑(とこなめ)水野家と伝わる信長の文書を中心に展示があります。



これはいったいなにかというと、ちょっと郷土史レベルの戦国の裏話みたいなもの。



当時、尾張には次の2つの焼き物の産地がありました。



・瀬戸焼(瀬戸市)

・常滑焼(常滑市)



戦国時代、なぜかわからないけど、信長は瀬戸焼を保護することにし、常滑焼を作るな!とお触れを出したんですね。



当時、常滑を領していた常滑水野氏は愕然とします。



なぜなら、常滑領は1万2千石程度だったのですが、常滑焼により実質10万石ほどの収入があったからです。



当主:水野監物(けんもつ)は、分かりましたと言いつつも、引き延ばしを考えていました。



でも禁窯令が出された翌年、監物が長篠設楽合戦から戻ると、常滑の窯はことごとく破壊されていたそうな(涙)。



結局、本能寺の変後、常滑の禁窯令は解かれるのですが、これも郷土史レベルの戦国史ですよね。



今回の古文書には、そこまで詳しく解説はないものの、信長の文章は要チェックです!








【私の感想】


長篠設楽の火縄銃


※特別に許可を頂いて掲載しています。



ということで、私の戦国あいちヒストリア展の感想ですが、一度にいろんなものを見ることができて面白かったと思いました。



会場と規模がそんなに大きいわけではないので、もっと詳しく知りたいな~と思う部分もありますが、そんな項目は自分で調べても良いですね。



ところで重要な懸念というか、この展示会に行く人の課題があります。



それはプランです。



どういうことかというと、戦国あいちヒストリア展は所要時間約30分くらいです。



長く見ても1時間必要ないんじゃないか?



そうすると、この展示会とセットにするのは何?というプランが必要になってきます。



通常ですと、展示会の後は大府市の城跡巡り♪といきたいところですが、大府市にはおすすめできる城跡がありません(涙)。



ジオラマにあった上之郷城は、蒲郡市なので地域が違う。



そうすると近くの知多市の大草城、常滑市の大野城がセットにできそうですが、夏なので城巡り自体オススメじゃないのですよ。



なので、戦国あいちヒストリア展に行く時、展示会の前後に何をするか?というプランの作成が必要になってきます。



ここはあなた次第なのですが、戦国とは関係ない観光地巡りとか、ショッピングなどセットにできますね。



場所的にコストコやめんたいパークとこなめが近いからそれもありかなw



ともあれ、展示会事態は面白かったです。



夏は城、史跡巡りがオススメではないので、展示会や講座で知識を習得しましょう。



そして秋からの城、史跡巡りに備えたいですね!!




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