【長篠城レポ 11/16】
長篠合戦は、様々な伝説を生み出しました。
そのひとつに【おとら狐】というお話があります。
おとら狐は、長篠城に住み付いた片目、片足の狐です。
片目になったのは、長篠城の塀の上で城攻めを見物していたら、流れ弾に当たってしまったため。
また片足になったのは、篭城の時、軍議を盗み聞きしていたら、障子に影が映ってしまい、城主に薙刀で払われたからだそうです。
合戦後も長篠城に住み付いていたのですが、天正四年(1576)に長篠城が廃城となると、稲荷社は新城城(しんしろじょう)に移されましたが、お使いの稲荷様は残されてしまいました。
そこで土地の分限者の娘・『おとら』に取り付き、おとら狐の名前が付きました。
おとら狐に取り付かれると、左目が悪くなって目ヤニを出し、左足を傷めて引きずり、長篠合戦のことをよくしゃべるといいます。
あまりに『おとら』が荒らしまくるので、医王寺の住職に頼んで伏見稲荷をお迎えして城址の西にある櫓台址に社を建てて、そこから出ないように封じ込めました。
品物が紛失すると、お稲荷様に願をかける。
その紛失物がもし盗まれていたら、元の場所に戻り、忘れていたら思い出すという事です。
お礼には、お願いの程度に応じて、油揚げや大小の鉄製の鳥居をあげるとよいとか。
しかし、長篠城が国指定史跡となってしまい、稲荷社は近くの大通寺に移転してしまいました。
↑数年前まで本丸の櫓台にお祀りしてありましたので、記憶がある方も多いのでは?
現在では社跡と、移転案内看板が残るのみです。
長篠城からあるいて数分の大通寺に移転されていますので、散策を兼ねてお参りしてみてはいかがですか?
ちなみに『おとら狐』ですが、大正時代に信州川中島で死んだと、おとら狐の子孫が人の口をかりてしゃべったそうです。
※ 続きを読む → 大通寺・別れの水杯
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