金曜日の夜は飲みにく事が多いと思う。飲みに行っていた先での寸借詐欺のケースを告白する。

 

 彼(Aとする)は自称飲食店経営者で毎日ギャンブルをしているのだが、特に誰からも仕事の連絡が来る様子もなく毎日ギャンブルして、店内や通りを歩いている女子をナンパして頻繁にLINE交換している。外交的な性格だからまあいいのかなと思ったりしていた。金曜日によくLINEで飲みに誘われた。今日、〇〇にいるからみんなで飲もうとの誘い文句で。

 

 会話の中に、親が組長とか反社と繋がりがあるとかほのめかす。さらに、貯金は億だけど口座は差し押さえられているとか、決め台詞に『オレ「ら」のことを舐めたやつは、世間を出歩けないぐらい人生を終わらす事ができる』などとノタマウ。


要するにフカシ野郎なんだけど、よく行っていた店のアルバイトの男子はその文言を真似しちゃったりするぐらいの影響力はある野郎で、、その脅迫的な物言いにビビっていた私は、そのAに対しなんとなく下手に出て接していた。何かと、私の行動範囲にAはいつもいて友達の様になっていく。

 

失業給付金で生活していた時がある。Aから飲みの連絡が来て、仕事の相談乗るし紹介できると言われる。話だけ聞いて断ろうと思って顔を出す。紹介できる仕事とは、夜職の送りドライバーの仕事との事。私はその場では検討しているフリをして、週明け連絡すると言う(断ろうと思っている)。

 

週明け連絡する。

断る旨を伝えると、、

そうか、ヤバイ事になったなと言い出し、できれば会って話したいとの事を言われる(嫌な予感がしたけど)、失業中だし気になってしまったので待ち合わせる。駅の改札口と言われたので向かう。なぜ、改札口と思ったが、、、、Aは電話をしていて私に気がつくと電話を切り、笑顔でレモン酎ハイの缶を投げて放ってくる。飲めよって。酒だから満更でもなく、じゃあいただきますと飲む。そこで和んだと思っていたら、Aは

 

お前のせいで電話で呼び出されちゃったよ、今からボスの所へ行かないと。ドライバーの仕事は、地域の複数の飲食店を経営するボスからもらった仕事で、仕事すると思ったから、お前の名前とか紹介しているし、ボスは仕事をやってもらえると思っていた。すでに車のレンタル代15000円と、手数料15000円(何の手数料?)の30000円が経費として発生していると言われる。

 

私は了承した覚えはないと言う。


 Aは、、この前飲んでいる時、仕事に困っていたし、失業中のオマエの為を思ってオレが先走ったのが申し訳ないけど、ボスの顔潰すことになってしまう。それに、オレ「ら」の信用が失われる事になるから、お金はオレが払っておくよ、2〜3発ぶん殴られることになるんだけど、お前に向く矛先を代わりに受ける、だから半分の15000円は支払ってくれ、と言われる。そして、現金でしか受け取れないと言う。

 その理由は、組長の父に名義貸ししていて、その口座は組織分裂の際起こった抗争事件のガサ入れで拳銃が出て来た影響で差し押さえされているからとの事。そして、ボスの組織との待ち合わせ時間ギリギリだから払うか払わないか早く決めて欲しいと。

 

Aの文言には様々な脅迫的な要素が入っているのを感じ、絶対嘘なんだけど、言い分としては通るし、失業給付金は不労所得の様なものだからと割り切り、人間関係に波風立てたくないと思い、私は払ってしまいました。

 

そして、現金を受け取ったAは改札を通り颯爽と消えていく。ウキウキしているようにも見えた。

 

 さらに後日、Aに皆の前で、このことの顛末を話され、この前コイツにとんでもない目に合わされたとか言われました。『失業中のコイツに、仕事用意してあげたら断られ15000円払わされた上に殴られた被害者のオレ』のようなことを言われました。納得がいかず、悔しかったので詐欺相談に連絡してみました。

 

悪質な詐欺ですと言われました。今後も断れない理由をつけて金銭の要求をされると思うと言われました。

 

理由は不明ですが、Aは地域から消えました。そして私は断酒している。

 

失業給付金は雇用保険を支払っていたから給付されるのだけど、働かなくても入ってくる不労所得と考えて浮かれてしまい財布の紐がゆるかったし空いている時間も多かった。Aにその様子を押さえられてしまいターゲットにされたと思う。

失業期間の備えとして活用して行かなければならないお金をお酒に注ぎ込んで騙された私も悪いと思わなければならない。