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このブログは、闘病にがんばる子どもの親の気持ちをつづっています。
母児間輸血症候群による胎盤機能不全。
お腹の中で酸欠となってしまった赤ちゃん。
「胎動がない」
妊娠7か月で緊急帝王切開、
2020年5月13日、988gで産まれ、
産後すぐ輸血。翌日、広範囲の脳出血。
脳の大部分を失った、あおくん。
その体でも必死に「生きること」を選んだ。
脳性麻痺児。医療的ケア児。
産後からNICU で過ごし、
1歳になる直前
2021年4月27日GCUへ移動。
退院を目指し、ずっとがんばってきました。
2021年9月21日(火)午後0時53分
享年1歳4ヶ月8日で生涯を終えました。
あおくんの記録はまだ書き切っていません。
最期までつづります。
それが、私のできること。
自分のためでもあります。
9/19(土)、あおくんが旅立つ2日前のこと。
午後2時の面会。
呼吸器から送る酸素30%
私たちが吸っている空気の中の酸素濃度は21%
なので、酸素30%とは
「少し酸素を補っている」ということ。
前日からは、深夜2時頃に、やはりミルクの最後の方で少ししんどく(SpO2が低下しふらつく)なってしまったけど、
バギング(用手換気)を要することなく持ち直して、そこからは今に至ります、と。
前日もバギングなし。酸素は25%で落ち着いていた。
前日に続いてあおくんの体調は落ち着いている、と言えるのかな、と少し胸を撫で下ろす。
今は分かるんです。
バギングを用いず、できるだけあおくん自身の力だけで、体調を持ち直させたいとする医療者さんの思いが。
それができるように、体位交換もミルクも何もかも最善の注意を払い、
慎重にあおくんを扱ってくださっていたのだと思います。
「バギングをした」という親への報告は、
「強制的に酸素を送る必要があった」=「しんどい状態であった」ということを伝えるということ。
親をできるだけ心配させたくないとする医療者さんの心を感じます。
看護師さんに聞けてなかったけどね。
振り返るとね、この日あおくん、お風呂入ってなかったみたい。昨日と着ている服が一緒。
いつも午前にお風呂入る。だから着替えてるはず。
お風呂は排痰のための大切なケアとしてくださっている。体調が良ければできるだけ入ってる。
やっぱりしんどかったのかな。
そして、久しぶりのパパだっこ。
だっこをしようとあおくんの体をパパの腕と膝の上に移動させると、あおくん、SpO2が徐々に下がっていってしまいました。
80台をふらつくようになり、看護師さんは吸引したり、パパだっこのまま、あおくんの上体を挙上する体勢にしたり、
(↑クッションで首を支えてる)
あおくんを、だっこ上でできる限りの側臥位にしたり。
看護師さんは、あおくんのモニターSpO2や呼吸器のモニター一回換気量(VT)等を見ながら
呼吸器から送る酸素も徐々に上げていきました。
それでもなかなか改善せず、「一度、一気に酸素上げるね」と酸素80%にまで上げました。
そしてあおくんをベッドに戻して様子を見る。少しずつSpO2が上がってくる。
看護師さんに促され、「今日はうんちが出てないので浣腸をしましょう」と。
このしんどい状態で、していいの?と思ったけど、普段のケアができるうれしさ。
便を出す大切さが優先されることを感じ、ひさびさの、浣腸というケアをする。
浣腸液を、お尻から注入して、オムツを当て直す。
しばらくすると、
あおくんの、便がちゃんと出たよって知らせるぷりっていう音がして、
くんくんすると、うんちの匂いもしてくる。
愛おしい。
あおくん、腸がちゃんと動いて元気にうんち出したんだね、えらいえらい🧡
うんちのオムツ交換もとても愛おしくて。
たくさん出たのを見て、またほっこりうれしくなる。
あおくんの腸が元気に動いてるよ🌸
あおくんお腹すっきりしたねぇ
オムツ取り替えようね🧡
あおくんのためにやってあげられる。
そのことに心が満たされる自分に気づく。
そして肺が膨らみやすい体位、伏臥位にしました。
ゆっくりあおくんのSpO2が上がってきました。
SpO2 92ほどで落ち着く。
伏臥位になったあおくんはお顔の表情が見えにくい。
気管切開をして、呼吸器で空気を送っているあおくんは、たとえお口とお鼻が布団にべちゃっとついたとしても、
呼吸は苦しくないはず。
だけど、呼吸器の接続部位が、あおくんの首に刺さっちゃう感じが苦しい。
だからできるだけあおくんのお顔を横に向ける。
だけど、下を向いている伏臥位は、しんどそうに見えちゃうんだよねどうしても。
看護師さんの話からだと、あおくん伏臥位をよくしてるみたいだな。。
それだけ、できるだけ肺に空気が入りやすい体位を取る必要があるってことだよね。
でもあおくん、
今回もバギング使わなくても、持ち直せたね、すごいよ〜〜あおくん。
このまま、あおくんの体調が持ち直し、
体調が落ち着く日が1日1日増えていきますように。
最近こればっかり思ってるから。。
ふと疑問がわく。
呼吸器から送る酸素80%って、
送ってる空気の80%が酸素ってこと?
とんでもなく濃い濃度の酸素だよね。
じゃ酸素100%って、あおくんに送る空気が全部酸素ってこと?
酸素80%…
これだけの濃度の空気をもって、
しかも、呼吸器の圧(吸気圧)も28と高い圧。
これだけの圧をかけて送って、あおくんは保てている状態なのか。
でも。
少しずつ酸素の濃度が下がっていきますように。
そして、呼吸器の吸気圧も
少しずつ下げられますように。
常に思っているよーー!
伏臥位になって状態が少し落ち着くあおくんを見ながら、
今日の記録と明日の「やりたいケア」をノートに書き込む。
「9/20(月)、お風呂だっこ」
お風呂は、、したいけど(あおくんの体調的に)できるかな。。
看護師さんはお風呂はできてもだっこまでしない。
だから、だっこにする❣️
約1時間の面会。
いつものように、あおくんに、「また明日来るね🧡」
って耳元で声をかけて、布団を整えてモニターが安定してるのを確認して、
後ろ髪を引かれる思いで、出口に向かう。
どうか私が出口を出てからも、
あおくんがしんどくならずに、明日を迎えられますように。。
いつも思う願い。
最近は息苦しい。
あおくんの体調が思わしくないとそれだけで、
まる1日私の周りの酸素も薄くなる、気がしてた。
なにこの弱気!
あおくん、がんばってるのに!
しんどい気持ちとそう思う自分を奮い立たせる自分が行ったり来たり。
ずいぶん前からずーっと考えていたこと。
あおくんが新生児科(NICU GCU)を卒業できない意味。
あおくんは先日1歳4か月の月誕生日を迎えました。
これまでの間、たくさんの赤ちゃんたちを迎え入れ、
たくさんの赤ちゃんたちの卒業をお見送りしてきました。
こちらの病院では、入退院が午前中に行われ、面会は午後以降なので、
実際の入退院に出くわすことはそうありませんが。
時間違いにするのは、病院さんのご配慮でもあるといえると思います。
次はあおくん!
何度思ったことでしょうか。
次に目を開けるのは、あおくん!
次に泣き声をあげるのは、あおくん!
呼吸器が外れるのは、次はあおくん!
看護師さんからミルクをお口に哺乳させてもらえるのは、次はあおくん!
保育士さんにだっこしてもらえるのは、次はあおくん!
GCUに行けるのは、次はあおくん!
…
なんて、私の心で思ったりしてたよ。
だけどね、あおくんはどんどん出入口とは反対の、お部屋の奥へ、奥へと向かっていった。
薬の量も増えて、あおくんはただただ眠らされる。
手前の赤ちゃんは、看護師さんから哺乳瓶を咥えさせてもらって、チュッチュ吸うのに必死。
泣くのに必死。
電動バウンサーで、揺らしてもらってる。
あおくんは、呼吸器も高い圧だし、けいれんも重度だったし、嚥下できないからよく誤嚥性肺炎起こしてて、点滴治療よくしてたから、
あんまり、スタッフさんも必要なケア以上のことはしてもらえてなかった。
だから私はだっこした時に、
あおくん、指吸ってみる?ってお口に私の指を含ませた。
湿った舌に指の先端が触れるとそれだけで、
「あおくん、ペロってした♡」って喜んだ。
バウンサー乗りたいねって、あおくんの体を揺らしてあげた。
あおくんに負担がかからないように注意しながら。
けいれんがすごく怖かった。
脳を休めることが、けいれんを抑えること。
だから、あおくんに起きてほしかったけど、起きてほしくないという葛藤は、はげしかった。
私にもNICU時代からママ友ができた。
毎日一緒にがんばる赤ちゃんと、気持ちが分かり合えるママたち。
とても心強かった。
そして、1人、また1人と、新生児科を卒業していく。
退院、小児科への転棟。
そして、おともだちみんな卒業したよ。
次はあおくん!!
急変にも負けず、体調を持ち直したあおくん。
だけどね、ずっとずっと呼吸器の圧(吸気圧)は高くって…。
それがずっと私苦しくて。
だけどあおくん。私の気持ちを励ますかのように、「ママ、ぼくお家に帰る」って言ってくれてるみたい。
モニター上の数値は落ち着くあおくん。
退院に向けて、私たち親が医療ケアをどんどんと学べるようにもなってきて、
先生から退院への道筋の説明をされて。
私の心はどんどん自信がついてきて、在宅生活への光が見えて。
身体障がい者手帳を手にした時、すごくうれしかった。
あおくんの受け入れを社会が待ってくれているかのよう。
小児科への転棟!
次は、あおくん!!
だけど、少しずつしんどい様子になってきたあおくん。。
あおくんがここを卒業できない意味。。
じわじわと感じさせられる。
次こそは……あおくんなんだから…………。。
ううん、もう(安全に)退院できないって未来を言われた。
ここを卒業できたとしても
それはあおくんの体調は万全ではない。
覚悟のうえなんだ。
いつその時が来てもおかしくない。リスクを受け止めながらの退院なんだ。
うん、それでもいい。
あおくんと一緒に暮らせるなら。